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完全復活を遂げた芦毛の女王ホエールキャプチャが、満を持して淀へ出陣する。
「オーナーの意向でエリザベス女王杯へ行きます。もうひとつGIを勝つつもりで調整しています」と田中清調教師がGI2勝目へ力を込める。
前哨戦の府中牝馬Sは完勝だった。スローペースの中、3番手から直線入り口で先頭に立って押し切る内容。GI初制覇を飾った昨年のヴィクトリアマイル以来、1年5カ月ぶりの勝利で、コンビ5戦目で初勝利を挙げた蛯名騎手は「状態がよくなり、いろいろかみ合ってきたのが大きい」と笑顔で振り返る。
昨年のGI初制覇後は股関節の違和感などでスランプに陥り、5戦続けて2桁着順に敗れたが、今春はヴィクトリアマイルで勝ったヴィルシーナにハナ差の2着。極悪馬場だった札幌記念は14着に終わったが、前走で本来の姿を取り戻し、その後も順調だ。10月30日の美浦坂路での1週前追い切りは馬なりで4ハロン52秒3、1ハロン12秒7をマークし、併走馬を4馬身突き放す好内容。「1週前としては上々。順調なのが何よりだね」と主戦は好感触を得ている。
エリザベス女王杯は4着の一昨年、10着の昨年に続いて3度目の挑戦。3(4)歳以上の牝馬GIはヴィクトリアマイルとエリザベス女王杯の2レースで、勝てば初の両レース制覇、蛯名は武豊騎手に次ぐ2人目の牝馬GI6レース完全制覇の快挙となる。「直線の長い東京でいい成績を挙げているし、オークス(2400メートル)も3着。前走も超スローペースで折り合っているからね。あとはやってのお楽しみ」と快挙へ十分手応えがある様子だ。(森田実)
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