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第7回ヴィクトリアマイル(13日、東京11R、GI、4歳上牝馬オープン国際(指)、定量、芝1600メートル、1着本賞金9000万円=出走18頭)横山典弘騎乗の4番人気、ホエールキャプチャが3番手から抜け出して初戴冠。GIでは惜敗が続いていたが、得意のマイルで念願の女王の座についた。2着は7番人気のドナウブルー、昨年の覇者で1番人気のアパパネは直線で伸び切れず5着に敗れた。ホエールキャプチャはこのあと、安田記念(6月3日、東京、GI、芝1600メートル)が有力だが、宝塚記念(6月24日、阪神、GI、芝2200メートル)に参戦する可能性もある。
ようやくビッグタイトルをつかんだ。GIであと一歩届かなかったホエールキャプチャが6度目のチャレンジで初戴冠。ゴールの瞬間、横山典弘騎手は右手を高々と掲げた。
「使ってすごくよくなっていた。ペースは上がらないだろうし、前に行った方が有利と思ったが狙い通り。関東馬で勝てたのが一番うれしい」
笑顔で検量室前に引き揚げてきたノリはホエール応援団の前で“デットーリ・ジャンプ”。完ぺきなエスコートで、2010年オークス(サンテミリオン)以来、約2年ぶり21度目のJRA・GI制覇を決めた。
好スタートから3番手のインをキープ。直線に入ると前が開けていたが、冷静な鞍上は「1頭になるとフワフワするのでゆっくりいった」と追い出しを待った。外のドナウブルーに並びかけ、残り300メートルから追い出すと、ゴールではきっちり半馬身退けた。「力を信じていた。いつも一生懸命で頭が下がる」とパートナーをたたえる。
「こういう(前残り傾向の)馬場だったし、後ろからでは届かない。スタートで8割決まったと思った。いいリズムで走っていたし、(直線も)弾けると思った」
満足そうにうなずく田中清隆調教師は01年オークス(レディパステル)以来、約11年ぶり4度目のJRA・GI勝利。2歳から牝馬のトップクラスで戦ってきたが、阪神JF2着、桜花賞2着、オークス3着、秋華賞3着、エリザベス女王杯4着。悔しさを味わったトレーナーは「力があるのはわかっていたし、いつかは獲れると思っていた」と愛馬を信じてきた。始動戦の中山牝馬S5着から一変。「体は増減なしだったが、前回と違って締まっていた。追い切りも抜群によかった」と究極の仕上げでVをもぎ取った。
これでマイルは5戦3勝2着2回、連対率100%。今後について田中調教師は「オーナーと相談して春にもう1回くらい使いたい」とした上で「体はマイラーっぽくなってきた。そういうところかなと思う」と安田記念参戦も示唆した。同年のヴィクトリアマイル→安田記念を連覇したのは09年のウオッカ1頭だけ。府中のターフで輝いた芦毛のクイーンは名牝への階段を上り続ける。 (森田実)
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