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『競馬』という名の推理小説 ~第119話エプソムC(謎解き編)~

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第119話 「エプソムC

06年 35.1-37.0-37.1 =1.49.2 ▼7▼1△13 瞬発戦 重
07年 35.5-37.0-35.8 =1.48.3 ▼4▼1△18 平坦戦
08年 35.2-35.4-35.3 =1.45.9 ▼6△4△10 瞬発戦
09年 34.8-36.0-34.7 =1.45.5 ▼6▼1△10 瞬発戦
10年 35.1-35.8-35.2 =1.46.1 ▼5▼2△10 瞬発戦

エプソムCの特徴は「最大加速度の小ささ」と「ラスト1Fの大きな減速」の2点と言える。
同コースで行われる毎日王冠府中牝馬Sなどではこの様な傾向は見られないのでコースレイアウトが要因ではなくエプソムC特有のものであると思われます。
東京開催最終週で馬場状態はバラツキがあり走破時計に差があるにも関わらずラップギアの増減は同じ様な傾向を示しています。
レース全体の流れからすれば中盤の3Fがそれほど緩んでいないことがこの2点の要因となっています。

では何故中盤が緩みにくいのか?
その答えは開催時期なのだと思います。
エプソムCの開催はGⅠシリーズの狭間に設定された1800m戦GⅢ。
宝塚記念を見据えた馬はこのレースを使う可能性は低いはず。
主力となるのは前走新潟大章典組となるのですがそれ以外で結構多いのは安田記念除外などからの距離1600m以下組。
1600を使ってくる予定だった馬が1600のつもりでレースをすれば上記の様なペースになる気がします。
実際過去5年で逃げた馬は前走1600mが3頭、2500mが1頭、1800mが1頭となっていました。
2500mは目黒記念でブービーで惨敗&エプソムC最下位人気という馬、1800mはご存知シルポートで中盤あまり緩みを作らない馬。
中盤緩まなかったのが偶然なのか必然なのか、どう考えるかもポイントの一つでしょう。
ちなみに今年の場合、距離延長馬は登録29頭中6頭とかなり少ない状況です。
これは(前走比較的出走数の多い)都大路Sの距離が1600から1800に変更となったこと、1800mのOP戦であるメイSが昨年より設定されたことの2点が大きいと思われます。
つまり、シルポートの様な馬がいない今年のエプソムCは中盤が緩んでの瞬発力勝負という可能性も十分あるという訳です。

今日は例年の傾向通りで考えてみます。
最大加速度があまり大きくなくラスト1Fで大きな減速があって直線が長いとなると瞬発力よりも「持続した脚、粘る脚」というものが問われてくるでしょう。
血統的に言えば以下の点が注目かと思われます。
・持続脚=グレイソヴリン持ちの馬が複勝馬15頭中6頭(40%)
・粘り脚=リファール持ちの馬が複勝馬15頭中3頭(20%)
・ロベルトやフレンチなどパワータイプが5頭(33.3%)
3番目のパワータイプというのはエプソムCだけに限らずこの時期(東京最終週)でありがちの傾向です。
馬場がかなり痛んできた場合、保護として砂を入れてくることがあります。
砂を多少入れることで若干パワーが問われることとなります。
ラップギア的な考えでは「平坦実績を持った瞬発タイプの馬」が狙い目となるでしょう。

今年のメンバーでは例年の傾向通りならセイクリッドバレー、例年の傾向とは違うならダークシャドウが信頼出来ると思われます。
先週の安田記念では堀厩舎のワンツーという結果でしたがダークシャドウは堀厩舎、ならば今週はこちらがこける方に目を張るのが自然かと(>そんな理由?)

「本命ドリパスの3連単1点予想(水曜時点)」
セイクリッドバレーマッハヴェロシティキャプテンベガ
今年の新潟大賞典は新潟らしくないラップの流れで▼2▼5△10は近年のエプソムCと同等のものと思えます。
・・・が、またもや週末は雨かもしれないので馬場が渋るようであればリリエンタールが普通に有力ですが出走しない可能性もあって・・・う~ん。

(補足)
「▼4▼2△6」や「平坦戦」などの表記はラップギアを使用しています。
数値などは岡村信将プロより提供して頂いています。
表記の意味などの詳細は岡村信将プロのマイページをご覧下さい。

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