シムーン
にしのけいご
とぅっけ
夢月
伊吹雅也
スガダイ
蒼馬久一郎
導師嵐山
第37回ジャパンカップ(26日、東京11R、GI、3歳上オープン国際(指)、定量、芝2400メートル、1着本賞金3億円 =出走17頭)5番人気のシュヴァルグランが、好位から末脚を伸ばして快勝。タイム2分23秒7(良)。GI7度目の挑戦で悲願を達成した。日米の野球界で活躍した佐々木主浩オーナー(49)は、JRA・GI4勝目。短期免許で25日から騎乗しているヒュー・ボウマン騎手(37)=豪州=はJRA・GI初制覇となった。次走は有馬記念(12月24日、中山、GI、芝2500メートル)へ向かう。2着は2番人気のレイデオロ、1番人気のキタサンブラックは3着に敗れた。 10万超の大歓声に迎えられた最後の直線。ため込んでいたパワーを解放したシュヴァルグランが、逃げ切りを図るキタサンブラックに襲いかかる。GI2着1回、3着2回の“善戦マン”が、これまでの悔しさを推進力に変えて、ついにビッグタイトルをゲット。初コンビのボウマン騎手は、相棒をたたえた。 「ベリーストロング!! 思った通りに徹底的にキタサンブラックをマークして、いい枠からいい位置でスムーズに運べた。残り200メートルでまだ手応えがあったから、そこで勝利を確信したよ」 会心のレースだった。最内枠から不安を抱えるスタートを決め、ハナを切ったライバルを見ながらインの4番手をキープ。絶好の位置で流れに乗って脚を温存した。最後の直線に向いてスムーズに進路が開くと、満を持してスパート開始。一完歩ずつ差をつめて残り100メートルで捕らえると、競り合いに強いブラックとは馬体を離す絶妙なコース取りで一気に突き放し、昨年3着のリベンジを果たした。 2013、14年のヴィクトリアマイルを連覇した半姉ヴィルシーナ、昨年の秋華賞と今年のドバイターフを制した半妹ヴィブロスに続いてGIウイナーの仲間入り。母ハルーワスウィートは開業時に初めて決まった預託馬という友道厩舎ゆかりの血統だ。奥手な面を考慮して慌てずじっくり時間をかけてきた育成法が、5歳秋に実を結んだ。友道調教師は「1年前より全体的にしっかりして、体つきがシャープになって大人になった」と充実ぶりに目を細め、「うちの厩舎があるのはハルーワスウィートのおかげです」と、うるんだ瞳で偉大な母にも感謝を伝えた。 次は有馬記念で、年内引退を表明しているキタサンブラックとのリターンマッチに臨む。ボウマン騎手は「距離適性があって、今の状態ならとてもチャンスは大きい。主役になれると思う」とV2を予告した。