第47回
シンザン記念(6日、京都11R、GIII、3歳オープン国際(特指)、別定、芝・外1600メートル、1着本賞金3700万円 =出走16頭)
浜中俊騎乗で1番人気の
エーシントップが持ち前のスピードを生かして逃げ切り、
京王杯2歳Sに次ぐ重賞2勝目をあげた。タイム1分34秒3(良)。次走はフジテレビ賞
スプリングS(3月17日、中山、GII、芝1800メートル)などが候補にあがるなか、英国遠征プランも浮上。夢は世界へと広がった。2着は9番人気
ヘミングウェイ、3着には3番人気
タマモベストプレイが入った。
昨年暮れの中山から抱えていたモヤモヤを、新春の京都で振り払った。スピード自慢の
エーシントップが、鮮やかな逃走V。
朝日杯FS8着の“リベンジ”を果たした
浜中俊騎手は、ホッとした表情を浮かべた。
「よくがんばってくれました。後ろから迫ってきていたのは分かっていたので、最後は祈るような気持ちでした」
真価が問われる一戦だった。2番人気の2歳GIは控える形で持ち味を生かし切れずに8着。雪辱を誓ったレース直前、西園調教師から「お前に任せるから、自信を持って乗ってくれ」と声をかけられた。迷うことなく二の脚でハナを奪うと、直線で再加速。鞍上のアクションに応えて、猛追をクビ差しのいでゴール板を駆け抜けた。
2013年の初白星が重賞となった昨年のJRAリーディングジョッキーは「最初の週で1勝できると、気持ちが違う」と胸をなで下ろした。
一昨年2着
オルフェーヴル、昨年優勝
ジェンティルドンナと、2年連続で3冠馬を輩出した出世レースを制しての重賞2勝目。次走は
スプリングSなどを視野に入れているが、世界挑戦プランも浮上した。6月に英・アスコット競馬場で行われるGIセントジェームズパレスS(芝1600メートル)だ。一昨年、
グランプリボスが挑んだ(8着)欧州の3歳マイル最強牡馬決定戦。平井克彦オーナー(43)=栄進堂代表取締役=は「夢があるプランを、いろいろ考えられますね」と声を弾ませた。
「力のあるところを証明できてよかった。去年の成績に恥じないように、自分をもっと高めていきたい」
向上心あふれる浜中騎手の手綱に導かれ、
エーシントップが再び頂点に向かって突き進む。(川端亮平)