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打たれて強くなるキンカメの血! 充実一途ヤマカツエースがGI初代王者を襲名する。
昨年、阪神芝2000メートルでトップの7勝をあげた川田騎手が週なか、こんなことを言っていた。
「阪神のこの距離は競馬を作れる馬に有利。あの馬が、現役を続けていたらね」
腕達者が思い焦がれる“あの馬”とはGI2勝(15年宝塚記念、天皇賞・秋)で昨年、ターフを去ったラブリーデイ。新馬&野路菊S連勝、京王杯2歳S2着で早くから期待されつつ、クラシックでは大敗(皐月賞15着、ダービー7着)。しかしOPでの長い下積みを経て5歳で素質が開花し、一気に頂点に上り詰めた。
今、そのラブリーと同じ雰囲気を漂わせているのが、同じキングカメハメハを父に持つヤマカツエースだ。
3歳時、前哨戦のニュージーランドTを勝ちながら、NHKマイルCでは13着と大敗。そのあともOPで一進一退の下積み生活を続けていたが、昨年暮れ、5歳を前に急激に本格化。12月の金鯱賞V、有馬記念4着、さらに今年初戦の金鯱賞快勝と、ラブリーの充実期よろしく、相手なりにまるで崩れない存在にのし上がった。
「馬体重が500キロ以上に安定してきたら、必ず走ると以前から思っていた。だから若いときから無理して強いところにぶつけてきたんだ。前走はオッと思う勝ち方だっただろ」
経験を重ねに重ねて訪れた待望の本格化に、ニヤリとしてみせた池添兼調教師。そして秘蔵っ子の手綱を託されるのは、長男の謙一騎手だ。
GIでの父子Vを夢のひとつにあげている孝行息子。胸中には今、それがかなう予感がある。
「前走は馬体に余裕があったのに、強い勝ち方をしてくれた。今週の動きも良く完成の域に入ってきた。阪神の成績(4戦(6)(6)(6)(13)着)もそれほど悲観していないし、何より馬が自信を持っている。GIII、GIIと着実に上がり、あとはGIだけでしょう」。ステップアップの先に“初代”の栄誉をとらえている。
“究極の3連単”はヤマカツを1着に固定。定量57キロが有利に映るキタサンブラックを2・3着に据えた12点。
★大阪杯の枠順はこちら 調教タイムも掲載
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