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第150回天皇賞・秋(2日、東京11R、GI、3歳上オープン国際(指)、定量、芝2000メートル、1着本賞金1億3200万円 =出走18頭)北村宏司騎乗の5番人気スピルバーグが、後方から直線で一気に伸びて快勝。重賞初勝利がメモリアルの第150回天皇賞となった。タイム1分59秒7(良)。このあとはジャパンC(30日、東京、GI、芝2400メートル)に向かう。2着に2番人気のジェンティルドンナ、1番人気のイスラボニータは伸び切れず3着に敗れた。
“未冠”の大器が堂々と主役を演じた。メンバー中唯一、重賞未勝利だったスピルバーグが、GI馬6頭を蹴散らして古馬の頂点に立った。直線一気の末脚で、第150代天皇賞馬となった。
「本当に気持ちよかったです。馬が頑張ってくれてうれしい。力を信じて外からいき、期待通りに伸びてくれました」
2006年ヴィクトリアマイル(ダンスインザムード)以来、約8年6カ月ぶりのGIVを決めた北村宏騎手が笑顔で会心のレースを振り返る。
中団やや後方で脚をため、直線で大外へ持ち出す。残り200メートル手前で先頭に立ったイスラボニータ、内から伸びるジェンティルドンナを一気にかわしてゴールへ飛び込んだ。上がり3ハロン33秒7はメンバー最速だ。
「新馬を使う前から調教に乗っていた馬。GIまでたどり着いてくれてうれしい」と主戦騎手は感無量の表情だ。
ディープインパクト産駒でデビュー前から期待されたが、体質が弱かった。ダービー14着の後は約1年3カ月の長期休養。この春にメイSで3連勝を飾ったあとも、予定していたエプソムCを使えず放牧に出された。ただ、思い切って休ませたことで徐々に成長。次第に体質は強化されて、毎日王冠から中2週で参戦できるほどになった。
04年ゼンノロブロイ以来の天皇賞・秋5勝目を挙げた藤沢和調教師も「これまで勝たせてもらった馬は早いうちから勝ってきたが、この馬は使い込めなかったから」と感慨深げ。まな弟子と挙げた06年ヴィクトリアマイル以来のGI勝ちに「久しぶりだし、うれしかった。北村本人のためにもよかった」と笑った。
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