当企画のコンセプトにつきましては、
コチラにてご確認ください。今週も“勝ち逃げ馬券師”新良武志氏に、注目の乗り替わりをピックアップしてもらいます。
※データは2018年以降の結果をもとに集計
編集部(以下、編) 東京5週連続G1が終了し、上半期のG1は
宝塚記念を残すのみとなりました。
新良(以下、新) 3歳G1はちょこちょこ当てることができましたが、全体的にはイマイチでしたので、ちょっと不甲斐ないですね。
編 今週、来週はG1が組まれていませんので、気持ちを切り替えて臨みましょう。巻き返しに期待しております。
新 はい。もちろんそのつもりです。全力を尽くします。
編 土曜日は重賞が行われませんので、久々に重賞以外のレースを予想していただくことになります。いいターゲットになりそうなレースはありますか?
新 東京メインのジューンSが面白そうです。期待できる乗り替わりがあります。
編 おお、それは楽しみです。早速、結論を教えてください。
新 私が狙っているのは、
藤岡佑介騎手からレーン騎手に乗り替わる②
テンカハルです。
編 毎週、さすがと言うべき騎乗を見せ続けているレーン騎手ですね。先週も
鳴尾記念では
ヴェルトライゼンデを勝利に、
安田記念では8番人気の
サリオスを3着に導きました。
新 今さら強調するまでもありませんが、やはり上手ですよね。おそらく今週もいくつか勝ってくれるでしょう。
編 では、
テンカハルを推奨した具体的な理由をお聞かせいただけますか?
新 まずは、この馬が
矢作芳人厩舎の管理馬であるという点です。矢作厩舎が国内のレースで外国人騎手を起用することは少なく、2021年以降では3回しかありません。
編 ということは、今回は陣営も力が入っていると?
新 レーン騎手を選択したのは矢作調教師ではなく、オーナーもしくはノーザンファームサイドの意向なのかもしれませんが、いずれにせよ勝ちにきていると思います。
編 ただ出るだけのレースにレーン騎手を乗せるわけがないですからね。
新 はい。しっかり仕上げられていると考えるべきでしょう。
編 東京芝2400mは、レーン騎手が
オークスで10番人気の
スタニングローズを2着に導いた舞台です。
新 ほかにも、メトロポリタンSをヴァイスメテオールで制しています。2019年以降のこのコースにおける成績は、勝率27.3%、複勝率63.6%で、いずれもルメール騎手に次ぐ2位。ご指摘の通り、得意にしています。
編 鞍上にはいっさいの不安なしですね。馬のほうはいかがですか?
新 前走は自己条件(1800m)で大敗しましたが、明らかに距離が短かった印象です。距離は長ければ長いほうが力を出せるタイプで、2走前の大阪ハンブルクC(2600m)では、格上挑戦ながら2着に好走しています。この距離延長は大歓迎でしょう。
編 確かに戦績を振り返ると、古馬になってからは長いところで安定していますね。
新 これまで鞍上にはあまり恵まれなかった馬ですが、今回はレーン騎手ですので、今までとは違ったパフォーマンスを発揮してくれるかもしれません。
編 わかりやすい鞍上強化ですしね。
新 スローペースになりそうなメンバー構成もプラスです。レーン騎手はこのコースで、ゆったりした流れのときに好結果を残す傾向にありますから。
編 思いきった騎乗に期待したいですね。
新 その期待に応えてくれる男です。しっかり決めてもらいましょう。
★その他の注目乗り替わり★
中京9R ③
メイショウサンガ(
浜中俊→
福永祐一)
函館11R ⑫
サニーオーシャン(
武藤雅→
鮫島克駿)
函館12R ⑭
マンオブカレッジ(
角田大河→
横山和生)
【プロフィール】
新良武志(しんら・たけし)
かつてはどこにでもいる競馬ファンの1人だったが、データベースソフト【TARGET】との出合いを経て、眠っていた馬券師としての素質が開花。騎手・種牡馬にウマニティU指数を組み合わせた独自のデータ活用術を考案し、常勝スタイルを確立させる。2015年秋にメディアデビュー。雑誌、WEBを中心に精力的に予想家活動を行っている。著書に『毎日コツコツ勝ち逃げリーマン馬券術』(ベストセラーズ)、『ジョッキー未来予測2019』(秀和システム)。
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