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第15回富士S(20日、東京11R、GIII、3歳上オープン国際(指)、別定、芝1600メートル、1着本賞金3800万円=出走18頭)岩田康誠騎乗の5番人気クラレントが中団から直線で抜け出して、約1年ぶりの勝利で重賞2勝目をあげた。タイム1分32秒4(良)。2着はファイナルフォームで3歳馬のワンツーとなった。1番人気のコスモセンサーは8着に敗れた。クラレントはこの後、マイルCS(11月18日、京都、GI、芝1600メートル)を目指す。
マイル路線にも強い3歳馬が登場した。東京の長い直線をズバッと抜け出してきたのは5番人気のクラレント。昨年のデイリー杯2歳S以来、1年ぶりのVを飾って、復活の重賞2勝目を挙げた。
「走るのは分かっていたからね。能力を十二分に発揮できれば、勝てるだけのパフォーマンスができると思っていた」
先週の秋華賞でジェンティルドンナを3冠牝馬に導いてから中5日で、早くも重賞の表彰台に上った岩田康誠騎手が初コンビでのVに笑みを見せた。だが、笑顔の裏には先週、秋華賞の返し馬で落馬したときに負傷した右足の痛みをこらえる姿もあった。右足を引きずりながら「まだ痛いよ」と話す岩田だが、レースは大外枠から好位追走。満を持して直線で追い出すと一瞬で先頭に躍り出た。早く抜け出しすぎたため、最後はファイナルフォームに半馬身差まで詰められたが、内容的には完勝。「この後はマイルCSに向かうことになるだろうけど、勝つだけの力があります」とGIでの好勝負をも確信した口ぶりだ。
橋口弘次郎調教師も「マイルでは強いね。マイルCSにオリービンと2頭で向かうことになるだろう」とマイル路線の頂点を目指すことを明言。岩田にはリアルインパクトなどのお手馬がいるため、鞍上は未確定だが、適距離で完全復活したクラレントなら、一気にマイル王の座をもつかみ取りそうだ。 (柴田章利)
◆福永祐一騎手(ファイナルフォーム2着)「休み明けで初めての古馬相手。勝てなかったが、期待していた走りはできた。次はもっと良くなる」
◆松岡正海騎手(ヒットジャポット3着)「直線では勝ったと思ったけどなぁ…」
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