第45回マイラーズカップ(27日、京都11R、GII、4歳上オープン国際(指)、別定、芝・外1600メートル、1着本賞金5700万円=出走16頭)ドイツのアンドレアシュ・シュタルケ騎乗の3番人気
ワールドエースが、1分31秒4(良)のコースレコードで快勝。屈腱炎による長期休養を克服して2年1カ月ぶりのVを飾り、
安田記念(6月8日、東京、GI、芝1600メートル)の優先出走権を獲得した。2着は
フィエロ、3着は
エキストラエンドで、
ディープインパクト産駒が上位を独占した。
新緑が映える淀のターフで鮮やかな復活劇。2年前の
日本ダービー(4着)で1番人気に支持された経歴を持つ
ワールドエースが、若葉S以来となる2年1カ月ぶりの優勝を飾った。
「調子がいいのは分かっていたし、パドックもいい雰囲気だった。スタートがよかったし、ペースよくいけました」
JRA重賞初Vのシュタルケ騎手が満面の笑みを浮かべた。2010年の
マイルCSで
エーシンフォワードが記録したコースレコードを0秒4更新するおまけつきだ。
道中は4番手を追走。直線で馬場の真ん中から鋭く伸びて残り200メートル付近で先頭に立ち、
フィエロの追撃を退けた。元気がよすぎて、レース後には鞍上を振り落とすシーンも。
皐月賞(2着)から臨んだ
日本ダービー後、放牧中に左前脚屈腱炎が判明した。ノーザンファームでの懸命な治療のかいがあり、今年2月の白
富士Sで1年8カ月ぶりに復帰(5着)。叩き2走目でVをもぎ取った。
池江調教師は「もともとマイルは使ってみたかった。成長ぶんもあったけど、正直太かった。それで勝つんだから、さすがだね」と目を細める。これで
安田記念の切符を獲得。「(鞍上は)恐らくクレイグ(ウィリアムズ騎手)になると思う」と語った。
クラシックで無冠に終わった悔しさを、新たなマイルGIの舞台にぶつける。(渡部陽之助)
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ワールドエース 父
ディープインパクト、母マンデラ、母の父アカテナンゴ。鹿毛の牡5歳。栗東・
池江泰寿厩舎所属。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬。馬主は(有)サンデーレーシング。戦績8戦4勝。獲得賞金2億350万5000円。2012年GIII
きさらぎ賞に次ぐ重賞2勝目。
マイラーズCは
池江泰寿調教師、アンドレアシュ・シュタルケ騎手ともに初勝利。