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国内最大の競走馬競り市「セレクトセール」の初日(1歳馬)が9日、北海道苫小牧市のノーザンホースパークで行われた。1億円ホースは昨年の16頭を大きく上回る過去最高の25頭。“サトノ”の冠名で知られ、この日も2頭の高額馬を落札した里見治オーナー(76)は、英国の名トレーナーであるマイケル・スタウト調教師(72)へ預託する意向を表明し、日英ダービー制覇への意欲を見せた。10日は当歳(0歳)部門が行われる。 (表示価格はすべて税込み)
『サトノ』の冠名でおなじみの里見治氏(セガサミー代表取締役会長、同グループCEO)が、近代競馬発祥の地、英国にディープインパクト産駒を送り込む壮大なプランをぶち上げた。
その候補がこの日、1億9440万円で競り落とした母ドバウィハイツの牡。母は北米の芝GIを2勝した名牝で、半姉のリバティハイツ(父キングカメハメハ)は今年のフィリーズレビューを制している良血馬だ。
「5月生まれでまだ少し小さいけど、これから成長すればしっかりしてくるでしょう。この馬は英国に持っていく可能性がある。いつかはと思っていたから。もちろんエプソムダービー制覇が目標。望みは大きくだね」
里見オーナーが静かな口調で、これまで温めていた野望を明かした。当初は、昨年の当歳セールで2億1600万円で落札した父ディープインパクト、母コンテスティッドの牡馬(現1歳)を連れていく予定だったが、この魅力的な原石にぞっこん。ドバウィハイツの子が英国デビューの候補に急浮上した。
預託先はすでにマイケル・スタウト厩舎と決めている。サーの称号を持つ、英国の大調教師。日本でも1996年シングスピール、97年ピルサドスキーでジャパンCを連覇した。「昨年の凱旋門賞の後のニューマーケットの競りで堀調教師に紹介してもらってね。欧州もディープの子を欲している」と里見氏。海を渡って活躍するディープインパクト産駒に、世界中が注目しているのだ。
また、この日に1億7280万円で落札した母ノヴァホークの牡(父ディープインパクト)は池江調教師のもとに預託。目指すは2年後の日英ダービー制覇だ。かつてない大望に向けて、『サトノ軍団』が走り出す。 (板津雄志)
★祭典5度の栄冠 王室開催最多勝
M・スタウト調教師は英国のレジェンドともいうべき存在。英ダービーを5度制しているほか、英国王室主催のロイヤルアスコット開催では歴代最多勝利数を誇る。池江泰寿調教師や堀宣行調教師を開業前に研修で受け入れるなど、親日家でもある。
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