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伝統の古馬GI、天皇賞・春(28日、京都、芝3200メートル)の枠順が25日、確定した。注目は、過去4年でV3度の〔1〕枠を得たトーセンラー(栗東・藤原英昭厩舎、牡5歳)だ。手綱を取るのは天皇賞・春で史上最多の6勝を誇る武豊騎手(44)。断然の1番人気が予想されるGI3勝馬ゴールドシップ(栗東・須貝尚介厩舎、牡4歳)打倒へ、陣営は秘策を用意した。馬券は26日、一部ウインズで金曜発売が実施される。
打倒ゴールドシップへ最高の枠が当たった。トーセンラーが昨年の優勝馬ビートブラックと同じ〔1〕枠(1)番をゲット。田代信行調教助手が思わず笑みを浮かべた。
「ここならスムーズに流れに乗りやすいし、距離ロスなく行けるからいいんじゃない。2年連続で(1)番といきたいね」
ビートブラックをはじめ、2009年マイネルキッツ((2)番)、11年ヒルノダムール((2)番)と、天皇賞・春は過去4年で〔1〕枠に入った馬が3勝。いかにスタミナを温存するかが重要な芝3200メートルのマラソンレースで、最内枠は大きなアドバンテージとなる。
トーセンラーの鞍上は天皇賞・春で史上最多の6勝を誇る“平成の盾男”武豊騎手。京都の長丁場で最も頼れる男だ。
「3200メートルの距離で直線一気は難しい。3コーナーの下り坂で位置を上げていく感じがいい」
06年のディープインパクトなど、武豊騎手の過去6勝はすべて4コーナー4番手以内。ウイニングポジションをよく知っている。
過去10年間で単勝1番人気が勝ったのは、そのディープだけという荒れる天皇賞・春。今回の“1強”ゴールドシップも〔4〕枠(8)番と好枠を得る中、代名詞である後方からの“大まくり”が不発に終わる可能性はあるのか。トーセンラーを管理する藤原英昭調教師は「あの馬はさすがに強い」とGI3勝馬に敬意を払いつつ、逆転の青写真を描く。
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