好位を進んだ丹内騎乗の9番人気
フルデプスリーダーが、ゴール前の大激戦をクビ差で制し、マリーンSからの連勝で重賞初制覇を飾った。通算6勝目。次走は未定だが、陣営は来年のサウジアラビアやドバイなど海外のレースも視野に入れている。地方を含め8連勝中で1番人気に支持された
ブラッティーキッドは4着に終わった。
強風吹き荒れる札幌の叩き合いを、9番人気の伏兵
フルデプスリーダーが制した。課題のスタートでやや出負けしたが、うまく好位を確保。最後は丹内騎手の右ムチに歯を食いしばって伸び、粘る
ウェルドーンをゴール前でクビ差捕らえた。
「気配は良かったですし、追い切りにも1回騎乗して感触はつかんでいたので自信はありました。(勝負どころも)手応えが良く、外の馬もバテて道もあきました。あとはこの馬の勝負根性を信じて頑張りました」
初騎乗ながら重賞タイトルに導いた鞍上が胸を張った。新潟に臨場していた
斎藤誠調教師も「丹内騎手はうまく流れに乗ってくれましたし、馬にも自信がついてきたのかな」と人馬をたたえた。厩舎もこれで現役単独2位となる12週連続勝利で「暑い中、馬とスタッフたちが一生懸命やってくれています。みんなにプレッシャーをかけないように来週も頑張ります」とまだまだ記録を伸ばすつもりだ。
フルデプスは一旦放牧に出るが、オーナーは来年にサウジやドバイなども視野に入れているという。マリーンSからの連勝で重賞をゲットした充実の5歳馬の夢は膨らむばかりだ。
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フルデプスリーダー…父ヘニーヒューズ、母ファーストチェア、母の父
ジャングルポケット。鹿毛の牡5歳。美浦・
斎藤誠厩舎所属。北海道新冠町・村田牧場の生産馬。馬主は小田吉男氏。戦績25戦6勝。獲得賞金1億6839万7000円。重賞は初勝利。
エルムSは
斎藤誠調教師、
丹内祐次騎手ともに初勝利。馬名は「深海などの最深部+リーダー」。