にしのけいご
きいいろ
katomai
ジャンヌ
蒼馬久一郎
第57回アメリカジョッキークラブカップ(24日、中山11R、GII、4歳上オープン国際、別定、芝・外2200メートル、1着本賞金6200万円 =出走16頭)5~7番手を進んだ2番人気のディサイファが直線で早めに抜け出し、そのまま押し切って重賞4勝目を挙げた。鞍上の武豊騎手(46)はデビューした1987年から30年連続となるJRA重賞制覇を達成。自らの史上1位の記録を更新した。タイム2分12秒0(良)。1馬身1/4差の2着に3番人気スーパームーンが入り、1番人気サトノラーゼンは10着だった。 天才ユタカのデビューから30年連続となる重賞Vは、横綱相撲で果たした。2番人気ディサファの手綱を取り、好位から他馬をねじ伏せる競馬。2016年の飛躍を感じさせる完勝だった。 「長年やってきて、いい馬に乗せてもらっていますからね」 まだまだ通過点といわんばかりの武豊騎手。1987年10月11日のGII京都大賞典をトウカイローマンで勝ってから、毎年途切れることなく積み上げてきた重賞勝利は、「305」となった。 内めの(3)番枠から好スタートを切って、5~7番手の内をキープ。4コーナーで外へ持ち出すと、あとは前を捕らえるだけとなり、早めに先頭に立って押し切った。 「ああいうポジションで競馬したかったし、思い通りでした。久しぶりに乗ったけど強くなっていたし、まだまだやれそうです」 2013年5月11日の東京戦(2着)以来、約2年8カ月ぶりのコンビ。ディサイファは当時4歳500万下の身だったが、昨年の札幌記念を含めて今や重賞4勝目を飾る一流馬になった。 「残りの200メートルはユタカ(の腕)だよ。勝負どころで仕掛けなくても自分で動けたし、昨年は5着で今年は1着。よしっ! 本物だ」と小島太調教師。距離が200メートル長いとみられていた中、ユタカの手腕を絶賛した。「時計のかかる芝が合っているからね」と、今後はドバイターフ(3月26日、メイダン、GI、芝1800メートル)など海外遠征も視野に入っている。 円熟味を増した30年目の天才ジョッキーと、遅咲きのディープインパクト産駒ディサイファ。このコンビが今年は世界の競馬をにぎわすことになりそうだ。(柴田章利)★24日中山11R「アメリカジョッキークラブカップ」の着順&払戻金はこちらディサイファ 父ディープインパクト、母ミズナ、母の父ドバイミレニアム。鹿毛の牡7歳。美浦・小島太厩舎所属。北海道日高町・ダーレー・ジャパン・ファーム(有)の生産馬。馬主はH.H.シェイク・モハメド。戦績33戦9勝。獲得賞金4億495万9000円。重賞は2014年GIIIエプソムC、15年GIII中日新聞杯、GII札幌記念に次いで4勝目。アメリカジョッキークラブカップは小島太調教師、武豊騎手ともに初勝利。馬名の意味は「解読する(英語)」。