編集部(以下、編) 先週はかなり珍しい結果になりました。
新良(以下、新) はい。まさか全敗を喫するとは……。やってしまいましたね。
編 長く予想業をやっていれば、そういう週もありますよ。先週のことはリセットし、今週は気持ちを切り替えて臨みましょう。
新 もちろんそのつもりです。引きずらずに、巻き返しを図りたいと思います。
編 よろしくお願いします。夏競馬唯一のG2
札幌記念を前に、土曜日は重賞なしの番組構成です。どのレースを取り上げますか?
新 中京メインの豊明Sで勝負します。先週がダメだったから置きにいくわけではありませんが、信頼度の高そうな乗り替わりの人気馬がいるので、しっかり当てたいなと。
編 人気に関係なく、的中第一のスタンスで攻めましょう。推奨できる乗り替わりがあれば、狙っていくのみです。
新 ですね。日曜日に向けて、弾みをつけたいです。
編 期待しております。では、結論をお聞かせいただけますか?
新
松山弘平騎手から
川田将雅騎手に乗り替わる⑧
ビヨンドザヴァレーを狙います。
編 トップジョッキー同士の豪華な乗り替わり。この馬にはずっと松山騎手が騎乗してきましたが、川田騎手を配してきたということは、陣営は確勝を期しているんでしょうかね。
新 おそらくそうでしょう。7戦連続松山騎手が騎乗し、大きなミスやチョンボはとくにありませんでした。ただ、3勝クラスに上がってからあと少しのところで勝利を逃しているので、松山騎手の騎乗停止のタイミングで流れを変えたかったのかもしれません。
編 川田騎手も、勝てる馬とみて依頼を受けたはずですし、レースぶりが楽しみですね。
新 川田騎手は一度だけコンビを組んだことがあり、そのときは2着に入っています。その経験もプラスにはたらくでしょう。
編 そのほかに、何かデータ的な推奨根拠はありますか?
新
ビヨンドザヴァレーを管理する
橋口慎介厩舎との関係性を見ると、面白いことがわかります。松山騎手はこの厩舎の主戦で、2023年以降の同厩舎管理馬における勝率は22.0%です。それに対し川田騎手は33.3%となっています。
編 つまり、主戦は松山騎手ながらも、ここ一番の勝負時には川田騎手に依頼するケースが多いと。
新 そういう傾向があることは間違いないでしょう。数字が物語っていますからね。
編 松山騎手には申し訳ないですが、騎乗停止が陣営にとっては渡りに船だったかもしれませんね。
新 舞台となる中京芝1400mの2021年以降のコース勝率を比較しても、松山騎手が13.3%、川田騎手が19.2%と後者に軍配が上がります。
編 川田騎手への乗り替わりを評価できる材料が、どんどん揃っていきますね。
新 馬はマイルで3勝を挙げていますが、初めてとなった前走の千四では、勝ちに等しいハナ差の2着でした。私は距離短縮で前進があったとみています。
編 中京での好走歴もありますし、このコースは合いそうですね。
新 右回り、左回り、坂の有無に関係なく、どの競馬場でも安定して走ってくれる馬なので、ここもしっかりこなしてくれるでしょう。
編 人気サイドではありますが、前評判の高い馬がほかに何頭かいるので、買いやすいオッズを示してくれそうです。
新 馬の能力は足りているので、あとは川田騎手がどう乗るか。「さすが」というところを見せてもらいましょう。
★その他の注目乗り替わり★
札幌11R ⑬
ヒシタイカン(
大野拓弥→
佐々木大輔)
新潟11R ⑥
ファベル(
坂井瑠星→
戸崎圭太)
中京12R ③
ブライトアゲイン(
団野大成→
吉村誠之助)