第31回
フェブラリーステークス(23日、東京11R、GI、4歳上オープン国際(指)、定量、1着本賞金9400万円=出走16頭)今年初戦のGIは大波乱となった。
田辺裕信騎乗の最低人気、
コパノリッキーが2番手から直線で抜け出して快勝。タイム1分36秒0(良)。単勝2万7210円は、GI史上2番目の高配当となった。サンケイスポーツでコラム「やさしい競馬開運学」を連載(土曜付)する馬主のDr.コパこと小林祥晃氏と田辺騎手は、ともにJRA・GI初制覇。1番人気の
ベルシャザールは3着に敗れた。
雪が残る早春の府中にどよめきがとどろいた。2014年のGIは波乱の幕開け。何と単勝最低人気の
コパノリッキーが、GI馬4頭を差し置いて金メダルをゲット。デビュー13年目でGI初勝利を飾った田辺騎手は、興奮気味に相棒をねぎらった。
「やっと勝てました。放心状態ですね。僕の初めてのGI勝利なので、『ありがとう!!』という感謝の気持ちです」
好スタートを決めて2番手につける。ペースはスロー。抜群の手応えで最後の直線に向くと、残り400メートルで先頭に立ってもギリギリまで追い出しを我慢。直線半ばで右ムチを入れて再スパートした。
ホッコータルマエに詰め寄られたが、半馬身以上は近寄らせない。その差を保ったまま、ゴールを駆け抜けた。
鞍上は「最近の結果は気にせず、強かったときのレースを見て、いいイメージをしていた」と、してやったりの表情だ。
あっと驚く結果だったが、早くから期待されていた素質馬だった。昨年5月に交流GII・兵庫チャンピオンシップを制したが、右前脚の骨折で長期休養。同11月に復帰後も(10)(9)着と結果が出なかった。この中間は調教量を増やして鍛え直した。2分の1の抽選を突破する運も味方につけ、大舞台で復活劇を演じた。