いっくん
蒼馬久一郎
きいいろ
とぅっけ
にしのけいご
第46回京都大賞典(9日、京都11R、GII、3歳上オープン国際(指)、別定、芝・外2400メートル、1着本賞金6500万円=出走8頭)GIホースの底力を見せつけた。後藤浩輝騎乗の1番人気ローズキングダムが、横綱相撲で秋初戦を制した。昨年秋のジャパンC制覇後は、歯車がかみ合わなかったが、そのうっぷんを晴らすように直線で豪快に伸びた。天皇賞・秋でGI3勝目を狙う。 これがジャパンC優勝馬の底力だ。酷量59キロを背負ったローズキングダムが直線、楽々と抜け出してくる。2着以下を1馬身1/4振り切って完勝劇。ブエナビスタの降着により繰り上がり優勝となった昨秋のJC以来のVで、トップでゴールしたのは昨秋の神戸新聞杯以来。復権の秋へ向けて好スタートを切った。 「前半の体力温存が、おしまいの伸びになりました。59キロを背負ってあの脚(上がり3ハロン33秒1)ですからね。風と一緒になったようでした」 後藤浩輝騎手は、イキなセリフでハイレベルのパフォーマンスを表現した。 道中は3番手。淡々とした流れのなか、ギリギリの範囲で折り合いがついた。手応え十分に4コーナーを回ると、後藤のゴーサインに応えて鋭い決め手を発揮し、追撃を振り切った。 14年連続JRA重賞制覇の橋口弘次郎調教師は「うまく乗ってくれた。100点だよ。斤量を背負っていたから、あのポジションでよかったと思う。上がりの脚も速かったね」と、鞍上の好騎乗をたたえた。 天皇賞・秋(30日、東京、芝2000メートル)、ジャパンC(11月27日、東京、芝2400メートル)、有馬記念(12月25日、中山、芝2500メートル)の秋GI3走は、短期免許で来日予定のフランスリーディングジョッキー、イオリッツ・メンディザバル騎手(37)とコンビを組む予定。昨年の有馬記念を疝痛で取り消して以来、歯車のかみ合わないレースが続いていたが、その流れをここで断ち切り、今度は仏No.1騎手を背に、再び頂点を目指す。 (宇恵英志)