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★交流重賞2連勝を目指すアイアンテーラー
23日(水)に大井競馬場で、第22回TCK女王盃(交流GIII、4歳以上オープン、牝馬、別定、ダート・右1800メートル)が行われる。2019年に入って最初の交流重賞ということもあり、高い注目を集める一戦を展望する。
過去21年で15勝を挙げており、近6年は続けざまに勝利している“JRA勢”の評価が、結果を占う上で最重要になってきそう。一番手に取り上げたいのは、昨年末に船橋競馬場で行われたクイーン賞(交流GIII)で逃げ切りVを果たし、初タイトルを獲得しているアイアンテーラー(栗東・飯田雄三厩舎、5歳)だ。
ここまでの通算成績は【6・1・0・9】だが、前走を含む6勝2着1回はすべて逃げた時に記録している。マイペースで運べるかどうかが結果に大きく影響するが、同型がいたクイーン賞でも問題なく先手を奪い、2着以下に3馬身差をつける圧勝を見せているだけに、再び逃走劇を披露してくれる可能性は高そう。
初の地方遠征となった前走は、大雨の影響で脚抜きのいい不良馬場だっただけに、極端に力の要る馬場状態になったときにどうかという不安は残る。大外枠を引いてしまったのも有利とはいえないが、自分の形に持ち込めさえすれば、簡単には止まらないのではないか。
★ラビットランがJBC2着の力を見せつけるか
実績面でJRA勢の最上位と言っていい存在は、ダート再転向後、スパーキングレディーC(交流GIII)3着、ブリーダーズゴールドC(交流GIII)1着、JBCレディスクラシック(交流GI)2着と、牝馬重賞戦線で上位争いを続けているラビットラン(栗東・角居勝彦厩舎、5歳)だろう。
4馬身差で圧勝したブリーダーズゴールドCのパフォーマンスが評価されて1番人気の支持を集めたJBCレディスクラシックでは、惜しくもアンジュデジールにアタマ差及ばず2着に敗れた。それでも、強豪が揃ったGIで勝ちに等しい結果を出したと考えれば、今回のメンバーなら圧勝まであっていい。
ここで結果を出し、悲願のGI制覇に向けて2019年の好スタートを切りたいところ。1月7日に復帰した角居勝彦調教師は、20日(日)に復帰後初の重賞挑戦となったアメリカジョッキークラブカップをシャケトラで制している。厩舎の勢いも十分だ。
★2年ぶりの“復活V”を目指すワンミリオンス
2年前のこのレースを勝利したワンミリオンス(栗東・小崎憲厩舎、6歳)は、続くエンプレス杯(交流GII)も制しているものの、それを最後に勝利から遠ざかっており、ここは“復活V”を目指す一戦となる。
近走は勝利を挙げることができていないが、6→4→5→6→5→4→5着と常に相手なりに走っている。前走は14着に大敗しているものの、実績のない芝への挑戦だったことを考えれば度外視していいだろう。
このところの走りを見ると、勝ち切るには展開の助けが必要になるが、実績十分のダート戦に戻れば大崩れすることもなさそう。軸に据えるには心もとないが、押さえの一頭には入れておきたいところだ。
★格上挑戦でも侮れないエイシンセラード&ビスカリア
JRAから参戦する5頭のうち、エイシンセラード(栗東・今野貞一厩舎、4歳)とビスカリア(栗東・山内研二厩舎、7歳)の2頭は格上挑戦となるが、いずれも侮れない存在と言えそうだ。
エイシンセラードは、ここまでわずかキャリア4戦。昨年3月のデビュー戦で5着に敗れているものの、その後は未勝利→500万下→1000万下と目下3連勝中で、準オープンを飛び越えて一気に重賞挑戦することを選択してきた。オープン馬との能力比較は未知だが、底を見せていない魅力がある。
一方のビスカリアは、準オープンを何度も走って突破できずにいるが、ここまでキャリア唯一の重賞挑戦となっている3走前のJBCレディスクラシック(交流GI)では、勝ち馬と0秒6差の6着と見せ場を作っている。明け7歳馬だけに、近走と比べて劇的に走りが変わることは考えにくいが、展開次第では上位争いに加わってきても不思議ではない。
★地方所属馬ならブランシェクールとアルティマウェポンか
JRA勢が優位という見立てに変わりはないが、地方勢で上位に食い込む可能性があるとすれば、ホッカイドウ競馬から参戦するアルティマウェポン(北海道・林和弘厩舎、6歳)か、地元大井所属のブランシェクール(大井・藤田輝信厩舎、6歳)か。
ともに船橋競馬場で行われたクイーン賞(交流GIII)に参戦して5、6着止まりだったが、今回と同じ大井1800mで行われたレディスプレリュード(交流GII)では2、3着(ブランシェクール2着、アルティマウェポン3着)に善戦しているだけに、舞台が変わるのはプラスと言える。
展開待ちの部分があるだけに、あまりに前が止まらないと苦しいが、先行馬がいてある程度流れてくれそうなメンバー構成になっただけに、出番が訪れてもいいのではないか。
★クレイジーアクセルが“逃げ”の形を貫けるか
2歳時は控える競馬を試みていたものの、明け3歳以降は一貫して逃げる競馬を続けている地元大井所属のクレイジーアクセル(大井・渡邉和雄厩舎、4歳)も、近走の安定感を見る限り、通用しても良さそうだ。
逃げる競馬にシフトしてからは【3・2・2・1】、唯一の複勝圏外も4着と安定した成績。重賞Vは東京湾C(SIII)のみながら、強豪が揃った関東オークス(交流GII)でも3着に善戦するなど、中央馬相手にも引けを取らない実力があることを証明している。
この馬の場合は、一にも二にもマイペースで逃げることができるかどうかにかかってくる。大外から襲い掛かるアイアンテーラーとの先手争いを凌ぎ切ることができた時には、上位進出のチャンスが生まれてくるのではないか。
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