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シルクロードSの追い切りが29日、東西のトレセンで行われた。栗東では、アンバルブライベンが、坂路でラスト1ハロン11秒7の鋭い動きで、サンケイスポーツ調教評価『S』を獲得。大好きな京都で重賞2勝目を狙う。またカオスモス、ホウライアキコも、栗東の坂路で気配の良さを見せた。
快速を誇る6歳牝馬が坂路で躍動した。アンバルブライベンが、主戦の田中健騎手を背に、ラスト1ハロン11秒7(4ハロン53秒3)とシャープな動きを披露。目下の充実ぶりをアピールした。
「中2週なので上がりだけ。ラストは速かった? 時計が出る馬だからね。前走時も(ラスト1ハロンは)11秒7だったし、デキは変わらない。以前は暑い夏が良かったが、今は寒い時期でも状態は安定している」。福島調教師が胸を張った。手綱をとったジョッキーも「相変わらず動きますね。しまいだけ気合をつけて反応を確かめて、あとは馬なり。いつも通りいい反応でした」と満足げにうなずく。
戦法は、単純明快で逃げ一手。3走前の福島民友CでOP初Vを挙げると、2走前の京阪杯で重賞初制覇。前走の淀短距離Sでは、牡馬なら59キロに相当する57キロで2着と踏ん張っている。トレーナーは、ハイペースで逃げて12着に失速した4走前のセントウルSをポイントにあげた。「その速さが印象に残っていて、他馬が競りかけてこないで、展開がうまくいっている」と分析する。
引き続き、初タイトルを奪取した京都芝1200メートル。逃げ馬には有利な直線が平坦で、5戦2勝、2着2回、3着1回と大好きなコースだ。「ハナにこだわりたい」と田中健騎手がいえば、福島師も「自分の競馬をするだけ。今回も得意な京都だから」と力を込めた。
別定戦の前走より1・5キロ軽くなるハンデ55・5キロも後押し。その前走の勝ち馬で、今回も有力候補のエイシンブルズアイに対して、2キロ重かったのが、逆に0・5キロ軽くなる。直線が長く坂がある中京のGI・高松宮記念は「考えていない」とトレーナー。条件ベストの一戦へ、アンバルブライベンが全力投球だ。(森本昭夫)
★シルクロードSの出馬表はこちら
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