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NHKマイルC当日は、乗り替わりとなってしまい、ご心配をおかけいたしました。4Rの返し馬の際に落馬して左足関節を捻挫。骨に異常はなかったのですが、足首から膝まで力が入らない状態でした。今週の騎乗についても様子をみながらになりそうです。
きょうはホッコーブレーヴで3着(12番人気)に敗れた天皇賞を振り返ってみます。気をつけたのは、2着に負けた日経賞と同じように外を回る競馬をしないこと。キズナやウインバリアシオンなど後ろから行く馬と同じコース取りで外を回っていては、勝ち目はないと思い、最初から内に潜り込みました。前が詰まってしまったら仕方がないと腹をくくって、勝負しました。
周囲の意識が人気馬にいっていたこともあって、自分のリズムでいい感じで走れました。3コーナーを過ぎて4コーナーに向かうところで勝ったフェノーメノと一緒に動きたかったのですが、ホッコーブレーヴはGOサインを出したときにスッと反応できないのです。
直線は素晴らしい伸びでした。しかし結果的には、勝負どころの一瞬の差が最後まで詰まらなかった。1着とはクビ+ハナという僅差。悔しいですが、あそこでスッと反応できるかそうでないかが勝負の明暗を分けました。
それでもホッコーブレーヴは頑張ってくれていますし、良くなっています。6歳ですが、まだまだ活躍できそうです。
5日のかしわ記念をコパノリッキーで勝たせていただきました。ハナを切ることもイメージしたのですが、ゲートのなかで後ろ扉をずっと蹴っていて、行き脚がつかずに後方から。それでも3コーナーから動いて押し切ってくれました。力を再認識しましたし、中団より後ろからの競馬で勝ったことで、今後に向けて収穫もありました。オーナーの誕生日に勝ててホッとしています(笑)。(JRA騎手)
田辺 裕信(たなべ・ひろのぶ) 1984(昭和59)年2月12日生まれ、30歳。福島県出身。2002年3月、美浦・小西一男厩舎からデビュー。11年に前年の年間37勝から88勝と大きく勝ち星を伸ばしてブレーク。昨年も88勝でリーディング9位となる。今年はJRA35勝でリーディング8位。フェブラリーS(コパノリッキー)で待望のGI初制覇。JRA通算425勝、重賞は8勝(13日現在)。
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