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第19回函館スプリントS(17日、函館11R、GIII、3歳オープン国際(特指)、別定、芝1200メートル、1着本賞金3800万円 =出走11頭)サマースプリントシリーズの開幕戦は、中団から外めを通って追い上げた2番人気ドリームバレンチノが、ラスト200メートル先頭から押し切って3連勝で重賞初制覇を飾った。タイム1分9秒4(良)。松山弘平騎手(22)=栗・フリー=は、初の函館競馬参戦で重賞Vを決めた。次走はキーンランドC(8月26日、札幌、GIII、芝1200メートル)。圧倒的な1番人気のロードカナロアは、ゴール前で猛追したが2着敗れた。
地道に力をつけてきたスプリンターが、5歳夏の北の大地で本格化。ドリームバレンチノが直線で力強く伸びて、3連勝で重賞初制覇を飾った。
「少し早いかな、とも思いましたが、強敵のロードカナロアが内にいるのが見えたので。あの馬に先に出られるのは嫌でしたから」
ここまでの7勝すべてで手綱を取ってきた松山弘平騎手は、パートナーの力を信頼。勝負どころの3~4コーナーで迷わずゴーサインを出した。中団から外を通ってラスト200メートルで先頭に立つと、内で待機する1番人気のロードカナロアを引き離す。最後に差を詰められはしたが、人馬の呼吸がピタリと合ったレースぶりで、3/4馬身差、ライバルを封じ込んだ。
「よく頑張ってくれました。ロードカナロアに勝てたことは、今後の自信になると思います」と松山は笑顔。相手はGIの高松宮記念で1番人気(3着)になったほど。価値ある勝利となった。
松山が騎手としてデビューした2009年の秋に、ドリームバレンチノもデビュー。新馬戦から3回連続で手綱を取るなど、今回の函館SSを含めた23戦中17戦で手綱を取り、すべての勝利を挙げた。「この馬とは、ともに歩んできました。教えられることが多いです」と話す鞍上は、これまで函館での騎乗経験がなかったが、騎乗依頼に「乗ります」と即答。今年3月の中日新聞杯(スマートギア)で重賞初Vを果たすなど、躍進著しい4年目のホープは、8R(ティルトウイング11着)に次ぐ函館2度目の騎乗で結果を出した。
加用調教師は「パワーのある馬で、高い洋芝適性を見込んでの参戦。サマースプリント王者を目標にしているので、楽しみになったね」と話した後、「きょうはジョッキーがうまく乗ってくれたよ」と笑顔。松山&ドリームバレンチノの“名コンビ”は、夏のスプリント王を目指して突き進む。 (芳賀英敏)
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