中央競馬ニュース

【白山大賞典】レース展望

 0   1   1,340
シェアする  x facebook LINEで送る
【白山大賞典】レース展望

 10月1日(火)に金沢競馬場で、第39回白山大賞典(交流GIII、3歳以上オープン、別定、ダート・右2100メートル)が行われる。3日連続で組まれている交流重賞の初日となる、注目の一戦を展望していきたい。



グリムがレコードVを果たした昨年の再現を狙う



 注目を集めそうなのは、昨年のこのレースでは2着以下に5馬身差をつけ、2分11秒4のレコードVを果たしているグリム(栗東・野中賢二厩舎、牡4歳)。フランス遠征する武豊騎手に替わってコンビを組むのは浜中俊騎手だが、3走前のアンタレスS(GIII、2着)で騎乗経験があるだけにマイナス要素にはならないだろう。



 前走のエルムS(GIII)では7着に大敗。騎乗した武豊騎手が「感じは良かったのですがね。速いレースを経験していなかったけど、そこは対応できると思っていたのですが…。回るときに手応えがなかったのは初めて。自信があっただけに残念です」と語っているように大きな敗因が見当たらないのは気になるところだが、これまで2度、着外に敗れた次走で1着に巻き返している。



 地方の交流重賞は5走して【3.1.1.0】と崩れておらず、得意の舞台で前走からの一変があっても良さそう。連覇を果たせばエーシンモアオバー(13、14年)以来の快挙となるが、果たしてどのような走りを見せてくれるだろうか。



デルマルーヴルが地元の名手・吉原騎手と新コンビ結成



 2歳秋に兵庫ジュニアグランプリ(交流GII)を圧勝しており、全日本2歳優駿、ジャパンダートダービーと、同世代を相手にした交流GIで2着に善戦。さらにはドバイのUAEダービーでも4着するなど、現3歳世代ではトップクラスの実績を誇るデルマルーヴル(美浦・戸田博文厩舎、牡3歳)が、金沢の名手・吉原寛人騎手と新コンビを結成して古馬との初対戦に挑む。



 未知の領域となる2100mの距離は気になるところだが、2000mまではこなしているだけに克服可能とみる。古馬との力関係にも注目だが、9月23日に船橋競馬場で行われた日本テレビ盃(交流GII)で、同世代のクリソベリルが圧勝を果たしているのは心強い限り。52キロの斤量で出走できるのも、大きなプラス要素と考えていいだろう。



 3歳で白山大賞典Vを決めた馬はこれまで3頭。スマートファルコン(08年)、ケイティブレイブ(16年)、そして昨年のグリム。3頭ともに、ここでの勝利をきっかけにダート戦線で大活躍しているが、デルマルーヴルもここで飛躍のきっかけを掴むことができるか注目だ。



★交流GI制覇の実績が光るノーヴァレンダ



 デビュー戦こそ競走中止に終わったものの、2戦目から怒涛の3連勝で全日本2歳優駿(交流GI)を制した実績が光るノーヴァレンダ(栗東・齋藤崇史厩舎、牡3歳)が、新コンビとなる和田竜二騎手とともに登場する。



 明け3歳となってからの2戦が5着(伏竜S・オープン特別)、9着(ユニコーンS・GIII)とパッとしないのは引っ掛かるところだが、ここでも注目を集めるデルマルーヴルに勝利したこともあり、実績面では注目に値する。



 2走前の伏竜Sで騎乗した石橋脩騎手がレース後に「砂をかぶった瞬間からフーッと気を抜く感じで、エンジンがかからないままだった。きょうは力を出せなかった」と話せば、前走のユニコーンSでコンビを組んだ北村友一騎手は「向こう正面は良かったが、コーナリングがスムーズじゃなかった。それを修正するのに力を使ってしまいました」と語っていたように、今年2戦の敗因は気性面にあると言える。



 そうなると、初体験となる金沢競馬場や2100mの距離が必ずしもプラスに働くとは言えないが、ひと夏を越したことで課題が克服されていれば、上位進出の可能性も出てくるのではないか。実績は十分にあるだけに、いかに自分の力を100%出し切れるかがカギになるだろう。



テルペリオン松若風馬騎手を背に重賞初Vを狙う



 仁川S、スレイプニルSと2つのオープン特別を制し、前走のマーキュリーC(交流GIII)でも勝利したグリムから0秒5差の3着に善戦。5歳を迎えてオープンクラスでも実績を残し始めたテルペリオン(栗東・寺島良厩舎、牡5歳)が、松若風馬騎手とともに重賞初Vを狙う。



 金沢競馬場は初見参となるが、すでにスレイプニルSで2100mの距離を克服できているのは心強い。他のJRA勢と実績面を比べると分が悪く映るが、ここにきての上昇度は目を見張るものがあるだけに、見どころがありそうだ。



 夏の函館開催で大沼S、マリーンSとオープン特別2連勝を果たしたリアンヴェリテ(栗東・中竹和也厩舎、牡5歳)は、登録のあったシリウスS(GIII)を回避して初の金沢遠征を選択してきた。



 地方遠征は2年前の笠松以来となるが、その時は手応えに余裕を残して3馬身差の圧勝を決めている。今回は重賞で相手も揃っているだけに同じような結果を残せるとは限らないが、中央との馬場の違いに苦労するようなことはないのではないか。



★JRA重賞2勝の実績があるグレイトパール



 例年以上のハイレベルに見えるJRA勢5頭に対するは、地元の金沢勢3頭と、他地区所属の4頭。その中で一番手に取り上げたいのは、JRA所属時に重賞2勝(17年平安S・GIII、18年アンタレスS・GIII)を挙げているグレイトパール(佐賀・川田孝好厩舎、牡6歳)だ。



 前走の帝王賞で、強力なメンバーが相手だったとはいえ見せ場なく12着に大敗しているのは残念だが、当時と比べれば少なからず相手関係は楽になっているだけに、本来の力強い走りを見せてもらいたい。



 地元の金沢勢からは、新天地で急成長を遂げたティモシーブルー(金沢・金田一昌厩舎、牡5歳)の名前も挙げておきたい。JRA所属時は16戦1勝。1勝クラスでは頭打ちの状態で金沢に移籍したが、水を得た魚のような活躍を見せて3走前には初重賞Vも果たしている。JRA勢が相手ではそう簡単にはいかないだろうが、地元の代表として奮闘して欲しいところだ。

この記事はいかがでしたか?
ナイス (1)
 ナイス!(1

このニュースへのコメント

コメントはありません。

関連競馬ニュース

新着競馬ニュース

人気競馬ニュース

会員登録(無料)でできること

レース情報

今週の注目レース

5月5日()
NHKマイル G1
新潟大賞典 G3
5月4日()
京都新聞杯 G2

⇒今週の番組表へ

先週のレース結果

4月28日()
天皇賞(春) G1
4月27日()
青葉賞 G2
ユニコーンS G3

⇒先週の番組表へ

総賞金ランキング
JRA競走馬総賞金ランキング
4歳以上
1 ドウデュース 牡5
102,726万円
2 スターズオンアース 牝5
84,098万円
3 リバティアイランド 牝4
74,444万円
4 ディープボンド 牡7
73,123万円
5 ジャスティンパレス 牡5
65,388万円
6 シャフリヤール 牡6
59,685万円
7 タスティエーラ 牡4
57,005万円
8 テーオーロイヤル 牡6
51,827万円
9 セリフォス 牡5
49,313万円
10 ジャックドール 牡6
49,004万円
» もっと見る

3歳
1 ジャスティンミラノ 牡3
27,482万円
2 ステレンボッシュ 牝3
21,547万円
3 ジャンタルマンタル 牡3
18,666万円
4 アスコリピチェーノ 牝3
16,854万円
5 コスモキュランダ 牡3
15,392万円
6 シンエンペラー 牡3
11,128万円
7 コラソンビート 牝3
9,942万円
8 エトヴプレ 牝3
9,644万円
9 スウィープフィート 牝3
9,386万円
10 レガレイラ 牝3
8,278万円
» もっと見る