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スプリンターズSに勇躍挑戦してきた香港馬、ブリザード(中国語名・有得威力)は2014年12月10日、沙田芝直線1000mのクラス4でデビュー。香港では輸入形態によって馬がいくつかのカテゴリーに分かれるが、ブリザードは「自購新馬」。オーナーが海外のセリで購入してきた未出走馬である。この1戦がブリザードにとっては生涯初めてのレースだったが、既走馬を相手に堂々の1番人気に推され、これに応えて“新馬勝ち”。その後7戦3勝2着2回と安定した成績を残し、クラスも一つ上げてクラス3でデビューの14/15季(シーズン)を終えた。
翌15/16季は香港馬にとって生涯に一度の4歳クラシック三冠のシーズン。初戦のクラス3、1200m戦から3連勝して、クラシック戦線に名乗りを上げ、年が明けた1月の第一冠、クラシック・マイル(沙田芝1600m)、翌月のクラシック・カップ(同芝1800m)はともに3着と健闘。大目標の香港ダービー(同芝2000m)では12着と大敗を喫したが、これは距離適性によるもの。香港ダービー後は1200、1400mだけを使われるようになり、翌16/17季元旦のチャイニーズクラブ・チャレンジカップ(沙田芝1400m、G3)で初の重賞制覇を果たした。
重賞ウィナーとなったブリザードはその後、1200~1400mのG2、G1路線を歩み、5→4→3着と堅実な成績を残したが、昨季最後にして最大の1200mG1、チェアマンズ・スプリント・プライズでは歴戦の疲れから10着と珍しく大敗を喫した。
そして、今季の初戦に開鑼日(オープニング・デー)恒例のクラス1、特区長官盃(沙田芝1200m)を選び、16ポンド、約7キロ差の133ポンドのトップハンデを背負いながら直線で差を詰め1馬身半差の2着。世界一層が厚くレベルの高い香港スプリント陣の一角を占める実力を十分示した。重賞ウィナーがトップハンデを承知でオープン特別に出走してきたのは、大目標に据えたスプリンターズSに向けてローテーション的に唯一のステップレースであるからだ。シーズン明け初戦ながら約7キロ差のハンデを克服して2着を確保したことは、スプリンターズステークスに絶好のスタートを切ったと言える。
G3重賞1勝という戦績は、これまでスプリンターズS、高松宮記念、安田記念などに挑戦してきた香港馬の中で見劣りすることは否定できない。しかし、その1勝の中身は極めて濃く、ブリザードの実力を十分示すものである。この時に破った相手には昨年、今年と安田記念に挑戦してきたG1ウィナーのコンテントメント、4歳クラシック三冠のクラシック・マイル、クラシック・カップで苦杯を嘗めさせられた2冠馬、サンジュエリーのほか、現在香港スプリント戦線でブリザードと新たなスプリント王へ向けて対決を続けてきているダッシングフェロー、ジョイフルトリニティーらが含まれている。
香港馬の日本挑戦の際に常に持ち時計の違いが問題になる。ブリザードの1200mの持ち時計は1分8秒36。日本では条件戦の時計である。しかし、これは日本と香港の間に古い言い方をすれば時計一つ、1秒の時計差があるためで、香港では決して遅いものではない。また、日本で名を挙げた香港馬はみな日本で大きく持ち時計を縮めており、時計差だけで実力を測るのは禁物である。また、この中山開催の芝1200m戦は秋の開幕開催でありながら一度も1分7秒台の時計が記録されていない。これはブリザードにとって朗報以外の何物でもなかろう。
香港スプリント界は高松宮記念をぶっこぬき、日本でも馴染みの深かったエアロヴェロシティ―が既に引退して戦国時代を迎えている。ブリザードが新たな短距離王に名乗りを上げた屈指の存在であることを忘れてはいけない。最後に特筆すべきはブリザードの安定感である。これまで26戦して8勝2着4回3着5回。掲示板を外したのは4回だけ。中団もしくはその前の先行集団から直線で確実に足を伸ばしてくるこの安定感に例年よりも遅めの馬場。馬鹿にすると痛い目に遭うことは間違いない。人気もないようであるし最低でも連複、馬単の相手、3連単のヒモには一考が欠かせない。
(写真提供:HKJC)
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甘粕代三(あまかす・だいぞう)プロフィール
1960年、東京生まれ。高校時代から競馬にのめりこむ。
早稲田大学第一文学部卒。在学中に中国政府官費留学生。卒業後、東京新聞記者、テレビ朝日記者、同ディレクター、同台北開設支局長などを務める。
中国留学中に香港競馬を初観戦、94年ミッドナイトベットの香港カップ制覇に立ち会ったことから香港の競馬にものめりこみ、2010年、売文業に転じた後は軸足を日本から香港に。
香港の競馬新聞『新報馬簿』『新報馬経』に執筆、テレビの競馬番組にも出演。現在、新報馬業(『新報馬簿』『新報馬経』)駐日代表、北京市馬術運動協会高級顧問を務める。
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