岡村信将
にしのけいご
第14回シリウスS(2日、阪神10R、GIII、3歳上オープン国際、ハンデ、ダ2000メートル、1着本賞金3800万円=出走12頭)福永祐一騎乗の1番人気キングスエンブレムが、早め先頭から力強く押し切り、重賞初制覇を成し遂げた。2分4秒4(良)。GI9勝ヴァーミリアンの半弟の素質が開花。これから訪れるであろう兄弟対決に期待が膨らむ勝利となった。 やはりこれが血の成せる業か。1600万下を勝ったばかりでも、堂々の1番人気に支持されたキングスエンブレムが快勝。初タイトルを奪取し、ダートGI9勝の偉大な半兄ヴァーミリアン(父エルコンドルパサー)に一歩近づいた。 「思ったより早く先頭に立ったぶん、最後はヒヤッとさせてしまいましたけど、着差以上に強い勝ち方でしたね」。見た目以上の完勝劇に、福永の笑顔が弾ける。道中は中団待機。抜群の手応えのまま、直線入り口で先頭に立つと、最後は食い下がるラヴェリータを3/4馬身封じた。 「思った通りに結果を出してくれた。もうすぐヴァーミリアンも帰ってくるし、対決が楽しみだね」と石坂調教師。次走は未定だが、今後はJCダート(12月5日、阪神、GI、ダ1800メートル)での“兄弟対決”を目標に調整される。(瀬戸聡)