マカロニスタンダーズ
ゼット1号
金子京介
奥野憲一
導師嵐山
第56回愛知杯(26日、中京11R、GIII、4歳上牝馬オープン国際、ハンデ、芝2000メートル、1着本賞金3600万円=出走14頭)津村明秀騎乗で8番人気のワンブレスアウェイが、好位追走から抜け出して重賞初勝利。今春で引退して繁殖入りする予定の6歳馬にとって、うれしい初タイトルとなった。タイム2分0秒0(良)。1番人気のノームコアが1/2馬身差の2着だった。 極寒の尾張でベテラン牝馬が気を吐いた。ワンブレスアウェイが、9度目の挑戦で待望の重賞初制覇。津村騎手は喜びをかみしめた。 「課題のスタートを許容範囲内に出て、いい位置を取れたことが最大の勝因です。ずっと乗っていて思い入れがあったので、うれしいです」 前走で出遅れたゲートを決めて、緩い流れの道中は好位の4番手。徐々にエンジンをかけながら直線に向き、力強く伸びた。逃げ粘るランドネをかわし、1番人気ノームコアの追撃を半馬身差でしのいでゴール。勢いのある明け4歳世代をねじ伏せ、2頭の姉、1頭の妹に続き、4姉妹での重賞制覇という偉業を達成した。 古賀慎調教師は「早くから重賞を狙えると思っていたけれど、気性が激しくて苦労した。ひとつ重賞を勝てたのは大きい」とにっこり。今後は様子を見ながら中山牝馬S(3月9日、中山、GIII、芝1800メートル)参戦が視野に入る。所属するサンデーレーシングの牝馬は6歳3月で現役を引退する規定のため、次走がラストランになる見込み。有終の美を飾っての繁殖入りとなれば最高だ。 (川端亮平)★4姉妹重賞V 母ストレイキャットの子ではタガノエリザベート(2009年ファンタジーS)、キャットコイン(15年クイーンC)、ロックディスタウン(17年札幌2歳S)に次いで4頭目の重賞勝ち。JRAに記録が残る限りでは13例目の4きょうだい重賞勝ちだが、全て牝馬というケースは初めて。