セイリュウ1号
シムーン
夢月
マカロニスタンダーズ
くりーく
エース1号
ステイヤーズSが30日、中山競馬場で13頭によって争われ、ビュイック騎乗のモンドインテロが持ち前のスタミナを発揮して重賞初勝利。デビュー29戦目の7歳馬が平地最長距離戦を制した。3/4馬身差2着はこのレース4度目のVを目指していた1番人気のアルバート。障害王オジュウチョウサンは6着に終わった。 本場の剛腕の叱咤激励に、7歳の古豪が死力を振り絞った。JRA平地競走で最も長い18ハロンの耐久戦は、ビュイック騎手が手綱を取ったモンドインテロが直線、坂を越えてひと伸び。同レース3度目の挑戦で初の重賞タイトルを獲得した。 「去年乗って、スタミナがあるのは分かっていた。前回はうまく乗れなかったので、そこも念頭に置いて前々で競馬をしたんだ。ひたむきな馬だから、頑張ってくれと伝えながら乗っていたよ」 昨年3着の雪辱を果たし、JRA重賞6勝目を挙げた名手が胸を張る。レース運びは“静”から“動”。先頭が入れ替わる変則的な流れにも慌てず動じず脚をため、2周目3コーナー過ぎに一転して仕掛けた。ズブい面の残るパートナーの闘志に火をともし続け、3/4馬身差の勝利に導く完璧な騎乗だ。 だが、手腕を遺憾なく発揮した殊勲の鞍上は、インタビュー後に表情を曇らせた。「走った後、右前脚の歩様がおかしかった。心配だね…」。愛馬の快走を見届けた手塚調教師も「3コーナーから追いっぱなしだったけどよく頑張ってくれた。ひとつ勲章が取れてよかった」と健闘をねぎらいつつ、複雑な表情でウイナーズサークルを後にした。 力を出し切った走りで父ディープインパクトに通算212個目の重賞タイトルを届けた遅咲きのステイヤー。今後は流動的だが、持ち味のスタミナを生かせる舞台で再び輝く日が訪れることを待つばかりだ。 (内海裕介)モンドインテロ 父ディープインパクト、母シルクユニバーサル、母の父ブライアンズタイム。鹿毛の牡7歳。美浦・手塚貴久厩舎所属。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬。馬主は(有)シルクレーシング。戦績29戦8勝。獲得賞金2億5884万4000円。重賞初勝利。ステイヤーズSは手塚貴久調教師、ウィリアム・ビュイック騎手ともに初勝利。馬名は「ユニバーサル、世界中(伊)。母名より連想」。★30日中山11R「ステイヤーズS」の着順&払戻金はこちら