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スガダイ
伊吹雅也
暴君アッキー
チューリップ賞が7日、阪神競馬場で14頭によって争われ、4番人気で田辺騎乗のマルターズディオサが、直線での競り合いを制して重賞初勝利。昨年末のGI阪神ジュベナイルフィリーズで2着に敗れたリベンジを果たし、桜花賞(4月12日、阪神、GI、芝1600メートル)に向けて弾みをつけた。2着クラヴァシュドール、3着レシステンシアまでが優先出走権を獲得した。 無人のスタンドは静かでも、ターフ内の熱気は変わらない。阪神JF上位3頭が繰り広げたつばぜり合い。最後にグイッと抜け出したのはマルターズディオサだ。昨年末のリベンジを果たした田辺騎手の頬が緩む。 「いい意味でびっくりしています。阪神JFでは追いつけなかったけど、きょうはこっちの方が余裕がありました。2着も迫っていたけど、よくしのいでくれました」 外枠からスタートを決め、前走よりゆったり流れた中でじわじわと2番手まで進出。逃げるレシステンシアを射程に入れて直線に向き、鞍上の左ムチに呼応して差を詰める。残り100メートル手前で2歳女王を外からかわすと、内ラチ沿いを伸びたクラヴァシュドールの猛追をハナ差退けた。3カ月前の同舞台でつけられた決定的な5馬身差を逆転し、本番に向けて勢力図を書き換えた。 手塚調教師は「精神的にどっしりした。外枠で壁がない中でよく我慢した。GIよりペースが遅かったのも良かった」とひと冬越えての成長に目を細め、「(今回は)良化の余地がある仕上げ。桜花賞は目いっぱいでいきます」と力を込めた。今後は栗東に滞在して調整する。 田辺騎手は「見た目じゃ分からないと思うけど、力をつけています。桜花賞では競馬場にお客さんが入った状態で、みんなに見てもらいたいですね」と結んだ。1強ムードではなく、混戦模様。桜戦線がにわかに面白くなってきた。(川端亮平)マルターズディオサ 父キズナ、母トップオブドーラ、母の父グランドスラム。青鹿毛の牝3歳。美浦・手塚貴久厩舎所属。北海道日高町・天羽禮治氏の生産馬。馬主は藤田在子氏。戦績5戦3勝。獲得賞金9735万7000円。重賞は初勝利。チューリップ賞は手塚貴久調教師、田辺裕信騎手ともに初勝利。馬名は「冠名+女神(スペイン語)」。★7日阪神11R「チューリップ賞」の着順&払戻金はこちら