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1週間の密着取材で勝ち馬を探るGI企画も、いよいよ大詰め。スプリンターズS担当の柴田章利記者(43)は、美浦トレセンでウキヨノカゼ陣営を直撃。この夏の北海道シリーズで、スプリント路線に転向して連勝。小回りでも外から一気に差し切る驚異の末脚は中山でも炸裂するのか。
いままで天候に恵まれて、順調な取材をしてきたが、金曜朝の美浦は暴風雨だった。トレセンまでの道路で自動車に水しぶきを浴びせられ、通用門の前の道は川のようになって行く手を阻んでいる。それでもくじけずウキヨノカゼを取材するため、菊沢調教師を探し歩いた。
なんとか雨も風もやんだ頃、北馬場の駐車場で厩舎へ帰ろうとする菊沢師に遭遇。さっそく取材スタートだ。3歳時は牝馬マイル路線で活躍していたが、故障で長期休養を余儀なくされて、復帰後も持ち味の切れを生かせていなかった。それだけにスプリント戦での復活は驚きだ。
「むしろこの距離がよかったのかもね」
この夏にTVh杯とキーンランドCを連勝。調教師は路線変更の成功に笑顔をみせた。前走のキーンランドCはハイペースの流れを、外から早めにまくる形でV。ゴーサインを出してからの加速は他馬を圧倒していた。「デビュー前からスピード感のある走りをする馬だった。思った以上に反応がいいみたいだね」と、調教師は短距離の適性を以前から感じていたようだ。
今回は中山で同じような競馬ができるのか。枠順は〔3〕枠(6)番に入った。
「後ろから行くので枠はどこでもよかった。あとは、今の水はけのいい中山の馬場がどうか。洋芝で上がり33秒5の脚を使えるから、良になっても大丈夫だと思うけど」
土日は晴れの予報。これだけの暴風雨があった後でも、馬場は乾きそうだ。そうなれば先行馬もなかなか止まらないが、芝の内は荒れてきているはず。力の要る芝でウキヨノカゼの差し切りは、十分に警戒しなくてはならない。
★スプリンターズSの枠順はこちら
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