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秋のGIシリーズは今週30日、東京で古馬中距離の頂上決戦「第154回天皇賞・秋」(芝2000メートル)が行われる。例年の秋天とは異なり、今年は国外実績組が盾争奪戦の中心。まずは“アジアのマイル王”モーリスにスポットを当てる。
’15年度代表馬モーリスは年末に引退戦の香港マイル(12月11日、シャティン、GI、芝1600メートル)を控えるが、国内はここがラストラン。傍目からも簡単なミッションに映るマイルCSではなく、あえて過酷な10FGIを選択したあたりに陣営の勝算が読み取れる。
初の10F挑戦だった札幌記念は僚馬ネオリアリズムの激走に遭い2着。ただ、内容は負けて強しだ。当日の芝7・5F以上で連対した8頭の4角通過順は【1】【3】【1】【2】【4】【1】【3】【3】番手の前残り馬場。それをモーリスは【7】番手から、外々をぶん回して2着を死守した。
課題だった折り合いも難なく克服し、橋本助手も「外々を回る競馬、前の内めが残る形で難しい部分があった。距離的には問題なかったし、頑張ってくれたと思う」と悲観の色はない。予定どおり秋天に挑むことからも10Fへのメドは立ったとみるのが妥当だ。
「東京では前走みたいな競馬では厳しい。うまく立ち回らなくてはならないけど、そのあたりはジョッキーが分かっている」。モレイラに替わる鞍上も、昨年のマイルCSと香港マイルをともに制した“世界”のムーアが跨れば心配はない。
海外帰りの安田記念、北海道仕上げの札幌記念とは違い、調整もイージー。20日にはWコースで6Fからハードに追われて、きっちり「少し増えている」体をいじめ抜いた。「いたって順調」にも素直にうなずける。10Fの盾を勝てば種牡馬価値は大きくアップ。最強マイラーのカテゴリーを超えた大勝負に注目だ。(夕刊フジ)
★天皇賞・秋の特別登録馬(想定騎手入り)はこちら 調教タイムも掲載
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