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皐月賞で波乱が起きるのは高速決着となるときが多い。15年に8番人気ディーマジェスティ、16年に9番人気アルアインが勝ったときはともに1分57秒台で、02年の15番人気ノーリーズン、04年の10番人気ダイワメジャーが勝った年も当時では驚くほど速い1分58秒台半ばでの決着だった。
今年は木~金曜にかけての雨で、おそらく当日は稍重馬場。Vタイムも2分台を想定すれば、地力で勝る実績馬が人気に応えるシーンが浮かぶ。そこで注目したいのが、2戦2勝のイクイノックスだ。
デビュー2戦はともに芝9ハロンで圧巻の勝ちっぷり。新潟の新馬戦は3番手から楽に抜け出して6馬身差の大楽勝。続く東スポ杯2歳Sは後方でもまれながらも、上がり3ハロン32秒9で力強く差し切った。ゴールに向けてグングン伸びていく走りは距離が延びてこその印象だった。
ここまで良馬場で好走しているが、父キタサンブラックは不良馬場の天皇賞・秋を快勝し、産駒も芝の稍重~重【9・1・3・24】で勝率24・3%の高数値。さらに母シャトーブランシュが重のローズS2着、兄ヴァイスメテオールが稍重~不良【3・0・0・1】だ。道悪巧者が多い血統背景ゆえに、水分を含んだ緩い芝を味方につける可能性は高い。
あとは中147日の異例ローテがどうかだけ。それも2週連続跨ったルメールが、「長い距離から追った先週でスタミナ、6ハロンからの今週でスピードを確認。両方とも良かった。皐月賞を勝つにはこの2つが必要。ほぼベストコンディション」と言うなら問題はない。「馬体に幅が出てパワーアップ。大きくなってもフットワークが軽いのがいい」と、むしろ休養で地力強化されているなら心強い。調教でのスムーズな走りから右回りもOK。キャリアの浅さを思えば大外⑱番枠ももまれないだけいい。
究極の3連単はノックスを1着に固定。2・3着にホープフルS覇者キラーアビリティを据える12点で勝負する。(夕刊フジ)
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