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【日本ダービー】悲願達成へ牝馬サトノレイナスで挑戦! 国枝師になぎさ記者が直撃

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【日本ダービー】悲願達成へ牝馬サトノレイナスで挑戦! 国枝師になぎさ記者が直撃

 30日に東京競馬場で行われる競馬の祭典・日本ダービーに、桜花賞2着の牝馬サトノレイナスを送り込む国枝栄調教師(66)=美浦=を、三浦なぎさ記者(23)が直撃した。アパパネアーモンドアイといった名牝を育て上げた指揮官にとって、ダービー制覇は悲願。2007年ウオッカ以来、14年ぶり史上4頭目の牝馬Vへの手応えなどに、オークスを◎○で的中させた絶好調記者が鋭く迫った。



 なぎさ 桜花賞2着馬サトノレイナスオークスではなく、日本ダービーに参戦します。

 国枝 (定年まで=※注1)残り少ないのもあって、チャンスがある馬がいれば行きたいと思っていた。(牡馬と斤量が)2キロ差というのも決め手のひとつ。

 なぎさ 早い時期から挑戦は考えていたんですか。

 国枝 当歳の競り(※注2)で(預かることが)決まって、そのあとの成長具合も良かったし、牧場での評価も高い馬だったので、どちらも(クラシック)登録(※注3)しておこうとなった。里見オーナーも『ダービーを取りたい』と言っていて、『私も取りたい』と(笑)。

 なぎさ オーナーと参戦を決めたタイミングはいつですか。

 国枝 桜花賞が終わってから。オーナーに『(ダービーに)行きたいです』と言ったら、『調教師さんと(ルメール)騎手がいいと言うのであれば、いいですよ。お任せします』と言ってもらえた。

 なぎさ そのときの気持ちは。

 国枝 よかったなと。ゴーサインを出してもらったのだから、あとは責任を果たさないと、と思ったよ。

 なぎさ 今年の牡馬のレベルについてはどう感じますか。

 国枝 皐月賞エフフォーリアは強いと思う。能力はもちろん、メンタルに余裕があって、(横山武)騎手も馬を信頼しているからね。

 なぎさ 全兄のサトノフラッグも、昨年は弥生賞ディープインパクト記念を勝ってダービー(4番人気11着)に駒を進めましたね。

 国枝 現時点での完成度は兄より上だと思う。兄は走りに軽さがほしいが、レイナスは父ディープインパクト譲りの切れがある。背筋など筋肉の質がいい。天性の良さというのもあるんじゃないのかな。

 なぎさ 近年は牝馬と牡馬の力差が詰まってきている印象があります。

 国枝 世界的に見ても牡馬と互角に戦えるようになってきているのは明らかで、日本でも走っているよね。

 なぎさ 3冠牝馬のアパパネアーモンドアイなど、これまで手掛けてきた牝馬と比べてサトノレイナスの手応えは。

 国枝 比較からしてもチャンスがあるとみているから(ダービーに)出すし、それだけの期待がある。アパパネアーモンドアイと比べてもいいレベルにあるなと思っているし、それくらいでなければ(ダービーへは)行かない。ただ参加するだけではなく、勝負にならないとね。

 なぎさ 3冠牝馬とも遜色はない。

 国枝 雰囲気はもちろん、馬体のつくりもあの2頭と似ている。レイナスのほうが手脚が長く、フレームがゆったりしているから、距離はもちそうに見えるね。

 なぎさ 中間の調整はどうですか。

 国枝 うまく調整できて、落ち着きがある。桜花賞アカイトリノムスメと一緒に(阪神に)行ったけど、レイナスは全然動じなかった。そういうところを見ても距離は大丈夫。いっぱいいっぱいのレースはしていないから、まだまだ上積みもあるよ。

 なぎさ ダービー制覇は悲願。

 国枝 古くからダービーというのはどこの国にもある象徴的なレース。オークスも一生に一度だけど、ダービーは特別でお祭りみたいなもの。調教師をやっているからには、やっぱり1度は取りたいよね。夢はでっかく、だよ。

日本ダービーの特別登録馬(想定騎手入り)はこちら 調教タイムも掲載



 ■国枝 栄(くにえだ・さかえ) 1955(昭和30)年4月14日生まれ、66歳。岐阜県出身。89年に調教師免許を取得し、翌年に開業。アパパネアーモンドアイと2頭の3冠牝馬を育てるなど、JRA・GI19勝を挙げるトップトレーナー。24日現在、JRA通算8095戦950勝。重賞56勝。



 ★里見オーナーも制覇に期待…オーナーの里見治氏(79)=セガサミーホールディングス会長=にとってもダービー制覇は悲願だ。これまで所有馬8頭を送り込み、2015年にはサトノラーゼンが2着、サトノクラウンが3着。翌16年のサトノダイヤモンドはレース中に落鉄するアクシデントがあってハナ差の2着に敗れた。「最低1回はダービーオーナーになりたい。馬主になって最大の夢。調教師もジョッキーも『適性がある』と言ってくれるし、牝馬でもダービーを取れるならありがたい」とレイナスに大きな期待を込めている。



 ★国枝師といえばアーモンドアイ…国枝調教師の代表的な管理馬といえばアーモンドアイ。歴代最多の芝GI9勝を挙げた名牝で、東京芝2400メートルでもGIを3勝しており、2018年のジャパンCでマークした2分20秒6は同コースのレコードタイムとなっている。



 ★24日のサトノレイナス…この日は全休日にあたり、茨城・美浦トレセンの自厩舎で静養した。担当で国枝調教師の長男でもある国枝純助手は「日曜(23日)の調教(Wコース4ハロン59秒9)も予定通りでしたし、馬場入りの前に(近くで)放馬があったんですが、冷静でした。普段は落ち着いた馬なんです」と様子を伝えた。



 ※注1…JRAの調教師は70歳の2月末で定年となる。4月に66歳になった国枝調教師がダービーに挑戦できるのは、今年を含めてあと5回。

 ※注2…サトノレイナスは2018年のセレクトセール当歳(0歳)競りに上場され、里見治氏が1億円で落札した。

 ※注3…3歳クラシック(皐月賞、ダービー、菊花賞桜花賞オークス)に出走するためには、事前にレースごとに登録が必要。第1回登録(登録料1万円)は2歳10月、第2回登録(同3万円)は3歳1月、最終登録(同36万円)はレース2週前に行われる。事前に登録していない馬が最終登録を行うには追加登録料として200万円が必要。

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