マイラーズCの追い切りが18日、栗東トレセンで行われた。昨秋のマイルCS2着以来となるエアスピネルは、栗東坂路で余力を残しながら4ハロン54秒1-12秒4と上々のタイムをマーク。春の大目標となる安田記念(6月3日、東京、芝1600メートル)でのGI奪取へ、確かな一歩を踏み出す構えだ。
昨秋のマイルCS2着以来、5カ月ぶりとなるエアスピネルが、上々の仕上がりで復帰戦を迎える。坂路での最終追いは、末脚を伸ばす程度。雨雲が垂れ込める中、シャープな反応で急坂を駆け上ってきた。
「見ての通り。予定通りですよ。しまいまでしっかりと走っていました。上がりの歩様も確認しましたが、問題なかったですから」
笹田調教師が満足げな笑みを浮かべた。右前脚の骨膜を気にしたために2月の中山記念をパスしたが、今は影響など一切ない。3月25日から調教時計を出し始めて、入念に攻めを積んできた。序盤にセーブしたとはいえ、動きはキビキビとしたもの。余力を残して4ハロン54秒1-12秒4。メイショウツレヅレ(1600万下)に1/2馬身の先着を果たした。
「徐々に精神面で落ち着きが出て、どっしりと構えられるようになってきましたね。大人になってきましたよ」
心身両面で完成しつつある管理馬に、トレーナーが目を細めた。マイルGIで2着が2回と、大きな勲章に手が届く位置にいる。「今年こそはね。(GIを)取れる器だと思っていますから」と意気込んだ。
舞台となる京都コースは【2・2・1・0】の好相性。前走のマイルCSでハナ差2着の結果からもコース適性は高い。武豊騎手も、1週前に騎乗して好感触を確認済みだ。
「(11日に)遅い時間帯で抜群の時計(4ハロン51秒7)が出たし、さすがはエアスピネルといった走りだった。休み明けから結果を出したい」
実績が示す通り、ここでは格が上。大目標の安田記念へ、好スタートを切る。(宇恵英志)
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