当企画のコンセプトにつきましては、
コチラにてご確認ください。今週も“勝ち逃げ馬券師”新良武志氏に、注目の乗り替わりをピックアップしてもらいます。
※データは2018年以降の結果をもとに集計
編集部(以下、編) 気づけば今週で上半期の競馬が終了。折り返し地点を迎えます。
新良(以下、新) 早いですね。今年は前半戦で大威張りできるようなビッグヒットを飛ばせなかったので、心苦しく思っています。
編 それだけに、最後はいいかたちで締めたいですね。
新 はい。好調モードで後半戦に入れるように、的中ラッシュを狙っていきます。
編 期待しております。今週も土曜日には重賞が組まれていません。どのレースのどの乗り替わり馬を取り上げますか?
新 函館メインの青函Sに注目します。推奨するのは、
幸英明騎手から
藤岡佑介騎手に乗り替わる⑦
グルーヴィットです。
編 リーディング中位の中堅ジョッキー同士の乗り替わりですね。名前だけを見れば、大きな戦力アップもダウンもなさそうに感じます。
新 おそらく、多くの方がそういうイメージを抱くでしょうね。でも、この乗り替わりは歓迎できるんです。
編 そうなんですね。気になる推奨根拠を教えてください。
新 なにより、舞台が函館という点です。小回りで乗り難しい函館ですが、藤岡佑騎手はポジション取りがとにかく上手で、コース巧者のひとりに数えることができます。
編 言われてみれば、函館で活躍している印象がありますね。
新 今年はとくに芝1200mで冴えていて、複勝率は55.6%を記録しています。
編 人気に関係なくその数字はすごいですね。
新 舞台が札幌に移ると、突如として別人のように精彩を欠くので、函館のうちに稼いでおきたい騎手とも言えます。
編 なるほど。では、買っておきましょう(笑)。
新 そうしてください(笑)。
グルーヴィットの近走は、決して悪い騎乗、悪い走りではなかったですが、力を出し切れていなかったのは事実。やはり、函館で藤岡佑騎手が騎乗するのはプラスです。
編 馬に関する評価もお願いします。
新 推奨ポイントは3つあります。1つ目はローテーションです。
編 前走は5月8日に中京芝1200mで行われた鞍馬Sで5番人気5着でしたが……。
新 前走がどうこうより、今回が休み明け2戦目である点に注目しています。この馬は叩かれて上昇するタイプなんですよ。一昨年の
京王杯SC3着時も、昨年の北九州短距離S2着時も、休み明け2戦目でした。
編 今回も似たようなレース間隔ですので、上がり目に期待できるというわけですね。2つ目の推奨ポイントは?
新 枠順です。この馬は内で揉まれても大丈夫なタイプなんですが、それでも近走は内枠でスムーズに追えていませんでした。馬場の悪いところを走らされたレースもあって、不利が続いています。今回は久しぶりに真ん中あたりの枠を引けましたからね。ポジション取りに苦労しなければ、一変があってもおかしくないでしょう。
編 最後に3つ目の推奨ポイントをお願いします。
新 右回りに変わる点です。
グルーヴィットはこれまで右回りの1200m戦で一度も馬券圏内を外していませんし、直近で馬券になった2戦はともに右回りでした。条件好転は間違いないと判断できます。
編 お話を聞けば聞くほど、崩れる要素がないような気がしてきました。藤岡佑騎手も信頼できそうですしね。
新 余計なことを考えずに、たただた普通に乗れば、結果は伴ってくると思います。頑張ってもらいましょう!
★その他の注目乗り替わり★
東京9R ②
ゲンパチマイティー(
内田博幸→レーン)
阪神11R ⑫
シゲルタイタン(
川田将雅→
松山弘平)
東京11R ⑧
グランオフィシエ(
川田将雅→
田辺裕信)
【プロフィール】
新良武志(しんら・たけし)
かつてはどこにでもいる競馬ファンの1人だったが、データベースソフト【TARGET】との出合いを経て、眠っていた馬券師としての素質が開花。騎手・種牡馬にウマニティU指数を組み合わせた独自のデータ活用術を考案し、常勝スタイルを確立させる。2015年秋にメディアデビュー。雑誌、WEBを中心に精力的に予想家活動を行っている。著書に『毎日コツコツ勝ち逃げリーマン馬券術』(ベストセラーズ)、『ジョッキー未来予測2019』(秀和システム)。
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