《本紙の狙い》
サンテミリオンを本命に推す。新馬戦、若竹賞を連勝。いずれも牡馬相手だけに価値は高く、レース内容も文句なし。さっと好位につけられるうえ、終いの脚もしっかりしている。能力だけではなく、競走センスも非凡だ。この長所は器用さも要求される中山の芝1800メートル戦では大きな武器となる。短期放牧明けだが乗り込みは入念で、追い切りの動きも軽快。テンションは上がっておらず、臨戦過程は前走以上といっていい。無傷の3連勝をマークする。
オウケンサクラが相手の筆頭。
チューリップ賞4着は惜しい競馬で、能力は一線級と比較してもそん色ない。
コスモネモシンが▲。前走はフロックではなく、中山なら自在に動ける。
★最新ナマ情報
新馬→若竹賞と連勝中の(9)
サンテミリオンは、南Wコースを軽く流して体をほぐした。馬体が絞れて太め感はなく、ドッシリして落ち着きもあり、いい雰囲気だ。「気持ち良く走っていたね。いい調整ができたよ。デキに関しては、全く心配ない。中山コースも走り慣れているし、馬場もそれほどひどくはならないはず。今後に繋がる競馬をしたい」と古賀慎調教師は賞金加算を見込んでいる。
フェアリーSを制した(11)
コスモネモシンは、坂路を1本軽快に駆け上がると、2本目にラスト1ハロン12秒5と脚を伸ばした。仕上がりの良さが目を引いた。「とにかく絶好調なんだ。馬体も
ピカピカだし、これでもまだ余裕あるんだよ」と菊地調教助手は目を細める。「1800メートルは実績があるから問題ないし、斤量1キロ増も大丈夫。前走で負かしたメンバーも強かったし、ここで恥ずかしい競馬はしないよ」と陣営は自信を持ってレースに臨む。
(12)
オウケンサクラは午前9時に栗東トレセンを出発して、午後4時36分に中山競馬場に到着。
チューリップ賞は4着と、あと一歩で権利を逃しただけに「何とか2着以内に入って賞金を加算したい」と音無調教師にとって力が入る一戦だ。中1週になるが、追い切りの動きは軽快で疲れは感じさせない。「追い切りは予定通りにできたし、デキは言うことない。前走は位置取りが後ろになってしまったし、直線で前がつかえる不利もあったから」。前走は不完全燃焼だっただけに、音無師は今度こそ、の思いだ。
1番人気に推された
阪神JFで5着に敗れて以来となる(3)
シンメイフジは午後3時48分に中山に到着した。良化度がスローでここからの始動となったが、その分、乗り込み量は十分過ぎるほど。1週前、そして今週の追い切りはブリンカーを着用してラストまでしっかりとした伸びを見せた。実戦でも効果は十分に期待できそうだ。「追い切りの反応は良かったし、いい仕上がりで力を出せる状態だと思います。距離は守備範囲だと思うし、期待しています」。安田隆調教師は昨夏の
新潟2歳Sに次ぐ重賞2勝目に意欲を見せる。
(14)
ディアアレトゥーサは角馬場から南Wをキャンターで1周半。「ここまで入念に乗り込んできた。馬体も増えて、いい傾向です」と畠山吉調教師は満足の表情。前走は牡馬相手に挑んで3着。勝ち馬
ペルーサ(若葉S出走)は関東でも評価が高いだけに、陣営のトーンも上がっている。「前走は勝ちに行っての結果だからね。距離延長はいいし、使いつつ上昇している。うまく好位で進められれば」とトレーナーは勝ち負けを意識している。
(2)ニーマルオトメは坂路1本。じっくり見届けた田村調教師は「順調。すこぶるいい状態です」とデキに太鼓判を押す。前走は重馬場の中山マイルで逃げ切りV。「道悪の適性が高いからね。今回も重馬場ならかなり自信あるんだけれど。良でも、今の中山は時計がかかるから合う。相手は強いが、焦らずじっくり運んで善戦して欲しい」と上位進出を願う。田村厩舎は08年
レッドアゲート、09年
ディアジーナで2年連続2着。今年も要マークだ。
(1)
ダンシングマオは角馬場で入念に体をほぐして最終調整。「柔らかい脚さばきで、いいデキ。力は発揮できる仕上がり」と坂本調教師は笑みを浮かべる。ダート千二の新馬戦を勝ち上がると、2戦目は芝千六で僅差3着に好走。「ガラッと条件が替わっても走るのは素質の高い証拠。本当に良くなるのは古馬になってからだろうけれど、能力や血統からここで通用していい。まだ2戦しかしていないから、未知の魅力もあるんだ」とトレーナーの期待は大きい。