いっくん
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第17回青葉賞(1日、東京11R、GII、3歳オープン国際、馬齢、芝2400メートル、1着本賞金5400万円=出走18頭)横山典弘騎乗で圧倒的1番人気に推されたペルーサが、直線で豪快に抜け出し4馬身差の圧勝。無敗馬対決を制し、V4で青葉賞父子制覇を達成した。2分24秒3(良)。東の代表として皐月賞馬ヴィクトワールピサとダービーで激突する。2着のトゥザグローリーまでが優先出走権を獲得した。 快晴のゴールデンウイークに衝撃が走った。直線で楽々と他馬を突き放したのは、この日の青空と同じ水色の勝負服。単勝140円の圧倒的な支持を得たペルーサが、父ゼンノロブロイと同じ青葉賞を制して、4戦4勝の無敗でダービーへ向かう。 「きょうはどんな勝ち方をするかと思っていた」 レース後に横山典弘騎手はこう話したが、その勝ち方は想像以上。スタートして中団を追走すると、逃げた僚馬ミッションモードが1000メートルを1分ジャストで引っ張るペースは、まさにペルーサ向きに。馬群で脚をため、直線はその馬群をこじ開けて独走になると、追いすがるトゥザグローリーを4馬身後方に置き去りにして、2分24秒3(良)の好タイムでダントツ人気に応えた。07年にウオッカがダービーを勝った時が2分24秒5(良)。開幕2週目で絶好の馬場状態とはいえ、その速さたるやダービーV級だ。 「いい内容だったね。直線も楽だったけど、本番もあるので1頭になってもフラフラしないように教えた。何も言うことはない。見ての通りだよ」 勝って当然、と言わんばかりに、淡々と振り返るノリ。シンボリクリスエス(02年)とゼンノロブロイ(03年)でこの青葉賞を勝ちながら、ダービーではともに2着に敗れた藤沢和雄調教師にとっては、今度こその手応えを感じる内容だった。 「2頭の(後の)年度代表馬と同じぐらい強い。だいぶ前からダービーは夢だったけれど、なかなか勝てないレース。皐月賞組などは強いけど、今年も参加できるので頑張ります」 牡馬クラシックを勝っていない名将が夢舞台に思いを馳せると、昨年ロジユニヴァースでダービージョッキーの仲間入りを果たしたノリも「この勝ち方をして、本番を意識しないわけにはいかない。もう一度、気を引き締めて向かいたいね」と意欲をにじませる。 青葉賞馬はダービーでは2着が最高。そんな嫌なジンクスもペルーサなら吹っ飛ばす。そんな期待を抱かせる関東のスター誕生だ。(柴田章利)