津村明秀(38)=美・フリー=騎乗で2番人気の
ミアネーロが中団追走から力強い末脚で突き抜け、重賞初制覇を飾った。今後は
オークス(5月19日、東京、GⅠ、芝2400メートル)に向かう公算が大きい。2着は8番人気の
ホーエリートで、1番人気の
カンティアーモは3着だった。
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コンビ復活に、男意気で応えた。2番人気
ミアネーロが、4コーナー6番手から力強く抜け出して重賞初V。津村騎手は穏やかな笑みを浮かべた。
「また手綱を託されたことに感謝の気持ちで、絶対に勝ちたいと思っていた。テンションが課題ですが、発走を待たされたことで逆に落ち着いてくれた」
新馬Vの立役者でありながら前走・菜の花賞(5着)では騎乗しておらず、ここは〝復縁〟の形。それでも「調教で新馬の頃とは格段に良くなっているなと。競馬での乗りやすさも非常に優秀」と信じて正攻法のエスコート。「レースには自信を持っていけた。この馬で大きいところを狙いたい」。コンビ継続へ猛アピールだ。
林調教師は不在だったが、馬主のシルクレーシング・米本昌史代表は「先生と相談してからですが、
オークスがひとつの目標になるかと思います」と今後を示唆。牝馬2冠目を照準に、素質をさらに磨き上げる。(内海裕介)
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ミアネーロ 父
ドゥラメンテ、母ミスエーニョ、母の父プルピット。鹿毛の牝3歳。美浦・
林徹厩舎所属。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬。馬主は㈲シルクレーシング。戦績3戦2勝。獲得賞金4669万7000円。重賞は初勝利。
フラワーCは
津村明秀騎手、
林徹調教師ともに初勝利。馬名は「私の憧れ(西)。母名より連想」。
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◆原騎手(
ホーエリート2着)「本当は2、3番手で競馬がしたかったのですが、最初のコーナーでハミをかんでしまい、下げざるを得ませんでした。最後は伸びていますし、荒れた馬場も問題ないのでこのクラスでも十分戦えると思います」
◆ルメール騎手(
カンティアーモ3着)「少しスタートは遅れましたが、その後はずっと手応えが良かったです。ただ、直線ではスペースを見つけるのに時間がかかりました」
◆鈴木孝師(
ラビットアイ4着)「ペースが速かったのでポジションは後ろになりましたが、狭いところから伸びているし、悪い競馬ではなかったです」
◆石川騎手(
エルフストラック5着)「最後は苦しくなってモタれるところは見せましたが、その前まではこの馬のリズムでレースを運ぶことができました」
◆戸崎騎手(
カニキュル6着)「本来はもっと軽い馬場の方がいいのかもしれません」