佐藤洋一郎
シムーン
岡村信将
山口吉野
導師嵐山
第54回中日新聞杯(8日、中京11R、GIII、3歳上オープン国際(特指)、ハンデ、芝2000メートル、1着本賞金4100万円=出走14頭)クリスチャン・デムーロ騎乗で1番人気のギベオンが、ゴール前の接戦を制して重賞初制覇を飾った。タイム1分59秒3(良)。3歳馬は年長馬相手の平地重賞で8勝目。ハナ差2着に12番人気のショウナンバッハ、3着に7番人気のストロングタイタンが入った。 底冷えの曇り空の下、最後は首の上げ下げ。ハナ差競り勝って軍配が上がったのは3歳馬ギベオンだ。重賞初Vで、今年の中京の重賞ラストを締めくくった。 「折り合いがついていい位置で運べました。スムーズに上がっていって直線もいい脚でした」 新馬V以来の手綱だったC・デムーロ騎手は、満面の笑みを浮かべた。 マイスタイルが逃げて前半1000メートル58秒7という速い流れの中、中団を追走。直線では一気に加速し、残り200メートル付近で早々と先頭へ。外から迫るメンバー最年長のショウナンバッハに一度はかわされたが、ゴール寸前で差し返した。 「早く抜け出してソラを使ったけど、よく盛り返してくれた。力を示せて良かった」と荻野助手はうなずいた。 アーモンドアイ(ジャパンC)、ルヴァンスレーヴ(チャンピオンズC)など、今年は3歳世代が活躍が顕著。この日も3場のメインはすべて3歳馬が勝った。年長馬をねじ伏せて地力を示したNHKマイルC2着馬。次走は未定だが、師走の尾張に今後が楽しみな1頭が誕生した。 (渡部陽之助)ギベオン 父ディープインパクト、母コンテスティッド、母の父ゴーストザッパー。鹿毛の牡3歳。栗東・藤原英昭厩舎所属。北海道千歳市・社台ファームの生産馬。馬主は(有)社台レースホース。戦績6戦3勝。獲得賞金1億1699万3000円。重賞初勝利。中日新聞杯は藤原英昭調教師が2006年トーホウアランに次いで2勝目。クリスチャン・デムーロ騎手は17年メートルダールに次いで2勝目。馬名は「ナミビアで発見された隕石の名で、発見場所の名」。