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【日本ダービー】岡部幸雄氏の学べるレース分析

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 今年の日本ダービーは世界最高峰の騎手、ランフランコ・デットーリ(40)の初参戦で盛り上がりを見せている。そのすごさ、今回のレースの全体像を、ダービーでも1984年シンボリルドルフでの優勝をはじめ、2着6回、3着3回という好成績を残した歴史的名手、岡部幸雄さん(62)が分析した。

 牡馬クラシック初戦の皐月賞はダービーの最大の前哨戦でもある。今年は東日本大震災の影響で1週延期され、中山ではなくダービーと同じ舞台の東京での開催。そこで2着サダムパテックに3馬身差をつけて圧勝したオルフェーヴルは、本来なら例年以上にダービー馬に近い位置にいるといえるのだが、混戦に近いと感じている。

 皐月賞ではオルフェーヴルがこれ以上ないというレースをしたのに対し、2着サダムパテックはスタートが悪かったうえ、直線では馬群をさばくのに苦労し、ほかにも力を出し切れずに終わった馬も目立ったからだ。それだけに、当時の着差ほど各馬に力の開きはないとみている。

 今年はデボネアにデットーリ騎手が騎乗する点が大きな話題になっている。彼はジャパンCを3勝し、ジャパンCダートも1勝。その馬たちはいずれも人気が高かったわけではないので、日本のファンが受けたインパクトは強烈だったと思う。最近よく聞かれる表現を使えば、早くから何かを“持っている”騎手だった。

 世界のトップクラスは、スタートのうまさ、的確な状況判断、いかに追えるかなど、騎手として求められることをすべてクリアしているものだが、特にすごいのは騎乗馬に集中力を持続させること。JC3勝が全てハナ差という点にも、それが浮き彫りにされる。

 デボネアは1勝馬ながらGIII京成杯でハナ差2着、GII弥生賞で小差の3着、GI皐月賞でも4着と善戦。堅実に脚を伸ばす渋い馬だが、一方でなかなか勝ち切れない弱みもある。皐月賞はスタートもひと息だったように、こういうタイプこそ彼は打ってつけで、集中力が増せばと思わせる。

 今年は道悪必至。良馬場での競馬が多い日本では、馬場の悪化に騎手は敏感になりがちだ。それに対し、ヨーロッパは泥んこ馬場での競馬が頻繁に行われているので、デットーリは違和感なく騎乗するはず。これは馬にとっても心強い。

 先週のオークス同様、逃げ馬が不在でも、ペースはそう遅くはならないとみる。デボネアの位置取りはわからないが、道中はインでほかの馬の後ろに付けて折り合いに専念する形になるだろう。

 いずれにしても、多くの騎手がデットーリを意識してレースが流れそう。そしてデボネアはどう変わるか-。これが今年のダービーの焦点のひとつになる。

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