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サンスポ賞の勝ち馬を忘れるな! 牝馬クラシック第2弾のオークスが22日、東京競馬場で行われる。多彩なメンバーが揃うなか、デビューから5戦すべてで上がり最速をマークしている関東馬バウンシーチューンに注目。三浦皇成騎手(21)が惚れこむ小柄なステイゴールド産駒が、未勝利→サンスポ賞フローラS連勝の勢いに乗ってGI制覇に挑む。
山椒は小粒でもぴりりと辛い。父ステイゴールド譲りの小柄な体をいっぱいに使って豪快に追い込む根性娘バウンシーチューンが、クラシックの晴れ舞台に堂々と駒を進めてきた。
「変わりなく順調ですね。体も戻っています。細くても走らないわけではありませんし、難しい調整ではないですよ」
田島俊明調教師の穏やかな表情から、順調な調整ぶりがうかがえる。前走時の馬体重は412キロ。登録メンバー22頭の中でも最も小さい少女だが、その末脚は非凡だ。デビューからの5戦、上がり3ハロンのタイムはすべてメンバー最速。展開も馬場も問わず、堅実に追い込んでくる末脚は魅力十分だ。
デビューからの3戦は(3)(4)(2)着と勝ちあぐねたが、ここに来て未勝利→GIIと一気の連勝。「負けている時も内容は良かったし、徐々に力をつけてきた感じです」と田島俊師は成長した愛馬に目を細める。連勝の背景には、距離延長も見逃せない。1600メートルで3連敗したが、1800メートル、2000メートルで連勝。ステイゴールド×トニービンの配合だけに、距離延長は大歓迎だ。サンスポ賞フローラS組はオークスで不振が続いていたが、昨年は勝ち馬サンテミリオンが同着ながら本番でもV。嫌なジンクスもなくなり、前哨戦の勝ち馬として胸を張って臨む。
小さな根性娘をエスコートするのは、三浦皇成騎手。デビューからの5戦すべて騎乗してきたパートナーだ。「先週の追い切りは硬さもなく、前回以上にいい感じでした。体もふっくらしていますね」と状態の良さを感じている。バウンシーにはデビュー前の追い切りに騎乗しながら、他馬の先約があって乗れないはずだった。しかし、出走頭数が多すぎてバウンシーが除外されたことからコンビが実現。当初はなかなか勝てなかったが、「すごいプレッシャー」で臨んだ4戦目で初勝利を挙げると、一気にGIIを制して出世街道に乗った。
「ずっと乗せていただけたことに感謝しています。今までに経験したことを生かして、相手を意識せずに自分の競馬をすれば、チャンスはめぐってくると思います」
人馬とも初のGI勝ちがかかる一戦。腕を撫して挑戦するコーセイ&バウンシーチューンのコンビが、オークスに波乱を呼ぶ。(黒田栄一郎)
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