桜花賞TRの
チューリップ賞の追い切りが4日、東西のトレセンで行われた。栗東ではGI・
阪神JFの覇者
ブエナビスタが、DWコースで併せ馬を消化し、6ハロン85秒6、終い12秒6で1/2馬身先着と絶好の気配を見せた。なお、1~3着までに
桜花賞の優先出走権が与えられる。
例えトライアル戦でも容赦はしない。
阪神JFを楽勝して、2歳女王の座に君臨する
ブエナビスタがDWで貫禄十分の力強い動きを見せつけた。
追い切りは終い重点で弥生賞に出走する僚馬
キタサンアミーゴ(牡3、500万下)を1秒ほど追いかけ、半マイル付近で内に進路を取って併走。直線も余力をもって進み、ラスト1ハロンからGO
サインが出ると馬なりのままギュンと伸びて、6ハロン85秒6、3ハロン41秒4-12秒6で1/2馬身先着。追えばまだ時計は詰まるが、本番前の“ひと叩き”ではこれ以上ハードにやる必要もない。「順調に来ているし、何も問題ない。(前日の雨→雪の影響で)きょうは馬場が悪かったけど、あんまり苦にしてなかったのは良かった」と、道悪も平然と克服した愛馬に松田博調教師は頼もしそうだ。
前走後は放牧に出さず厩舎でじっくりと調整。本格的なけいこは2月からだが、それ以前も乗り込みは欠かしていない。「
阪神JF後は1週間だけ少し楽をさせたが、その後は坂路→DWキャンターのメニューで緩めずに乗り込んできた。少し背丈が伸びたので体(前走時450キロ)も10キロぐらいは増えていると思う」と山口厩務員は成長に目を細める。
主戦の安藤勝騎手も「中間は跨っていないが、順調に来ているなら問題ない。前走の勝ちっぷりを見ても牝馬同士なら力が上。長くいい脚が使えるし、1走ごとにレースも上手になっている。普通に競馬をすれば大丈夫」とデビューから手綱を取るパートナーに揺るぎない信頼を寄せている。
目標はもちろん
桜花賞(4月12日、阪神、GI、芝1600メートル)だが、前哨戦とはいえ、手加減、妥協は一切なし。
阪神JF以上のパフォーマンスで女王
ブエナビスタが、本番に向けて好スタートを切る。(片岡良典)