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先週は東西重賞に豪華メンバーが集った。京都記念ではドウデュースが復帰戦を堂々の勝利、それも後続を3馬身半突き放す完勝劇だった。一方、東の共同通信杯もなかなかの豪華メンバー。当コラムでも推奨した◎シュタールヴィントはまったく見せ場なく終わってしまったが、上位勢はなかなかのハイレベル。先週の当コラムできさらぎ賞がやや低調だったことを書いたが、共同通信杯は文句なしに好メンバーだったといって良い。
勝ったファントムシーフは、さすがルメール騎手というリズムを重視した騎乗。同騎手は中山より東京向きで、ダートより芝向き、そして短距離より中長距離向き。これだけ押さえておけばルメール騎手のポイントは掴んだも同然で、東京芝中長距離では圧倒的な強さを誇る同騎手らしさが溢れた好騎乗だった。
2着タッチウッドも好内容。新馬勝ち直後のキャリア一戦で臨んだレースでしかも出遅れと普通であれば万事休す…となりそうなものだが、そこから巻き返して先手を取り粘り込んだ。成長力もありそうなタイプで、賞金を積めたことも大きい。
また4着タスティエーラも将来性を感じる走り。レースぶりを見ていると外国人騎手でより持ち味を発揮しそうなタイプ。父サトノクラウン自身も全7勝のうち5勝が外国人騎手騎乗時だった馬で、その血を受け継いでいるように思える。多少ズブさがあるものの、追われてからの伸びには見どころがある。皐月賞~ダービー路線で注目したいが、まずはどこかで賞金を積む必要も出てくるか。
ちなみにサトノクラウン産駒は、先週終了時点で芝1800mで2勝、芝2000mで4勝。回収率を見ても芝1800mでは単勝24%、複勝31%と低調なのに対し、芝2000mでは単複回収率ともに100%超。父の傾向や適性をよく受け継いでおり、今後キャリアを重ね距離を延ばすごとに成績を上げる産駒が出てくるはずだ。
混戦模様の今年の牡馬クラシック路線だが、クラシックを見据える上では、昨年の朝日杯FSやホープフルS、また今年のきさらぎ賞よりも、共同通信杯組に注目。敗戦組も含めて、今後も覚えておきたい。
~今週末の注目馬~
というわけで、今週末はいよいよ今年最初のJRA・G1フェブラリーS。早速現時点での注目馬を挙げておきたい。
・ドライスタウト(戸崎圭太騎手)
前走のすばるSでは最後差し遅れ脚を余したが、負けて強しといえる内容。負かされたバトルクライも次走の根岸Sで3着と好走しており、相手関係にも不足はなかった。今年は有力馬の回避で上位勢が手薄で、それならば新興勢力の本馬に出番があるはず。引き続き戸崎騎手が乗れるのも心強く、好勝負になるだろう。
※週末の重賞の最終本命馬は、ブログ『TAROの競馬』にて無料公開予定です。
○TARO プロフィール
栃木県出身、競馬予想家。2004年にブログ『TAROの競馬』スタート。2012年より開始した有料メルマガ『回収率向上のための競馬ノート』はまぐまぐ競馬部門で読者数第1位。『競馬記者では絶対に書けない騎手の取扱説明書』(ガイドワークス)など著書多数。最新刊は『馬券力の正体 収支の8割は予想力以外で決まる』(オーパーツ・パブリッシング)。
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