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【山崎エリカのダートグレード攻略】~サマーチャンピオン2018~

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【山崎エリカのダートグレード攻略】~サマーチャンピオン2018~ | コラム | ウマニティ

 待ちに待ったサマーバケーション、お盆に行われる今年の交流重賞の第1弾は、佐賀2大レースのひとつサマーチャンピオン。2月の佐賀記念は中距離戦ですが、こちらは短距離戦、ダ1400mが舞台です。しかし、この時期は、番組編成をミスっているのではないかというほど、中央所属の短距離オープン馬が出走できるレースが集中しています。サマーチャンピオンの前後日にダ1200mのクラスターC、そして翌週には中央のNST賞(新潟ダ1200m)が施行されるといった具合。

 この番組編成により、馬券にも弊害が……。というのは、昨年1~3番人気が上位を独占したように、とにかく荒れない傾向。過去10年では、2014年と2015年こそ5番人気の地方馬ピッチシフターやタガノジンガロが2着入線しましたが、それ以外は1~4番人気馬が連対しています。これは中央所属の短距離オープン馬の勢力が3分割され、各レースにライバルが少なくなることが理由でしょう。

 また、このレースはハンデ戦なのに、過去10年の連対馬20頭中、斤量55㎏以上。ハンデ54㎏以下で2着入線したのは、2014年のピッチシフター(斤量52㎏)のみ。2008年には初ダートの3歳馬ダンツキッスイもハンデ54kgで2着入線したこともありましたが、ピッチシフターは前走勝ちの勢いばかりではなく、同年のかきつばた記念で4着の実績があった馬。基本的に勢いがあっても、ハンデが軽いだけでは通用していません。

 とにかくガチガチな傾向のレースですが、本命馬として信頼できるのは、前走プロキオンSを逃げ、先行した馬です。前走プロキオンSで3コーナー5番手以内だった馬のこのレースでの成績は、過去10年で【2・3・1・2】。1着の該当馬は、2012年のテイクアベット、2015年のタガノトネール。2着の該当馬は、2009年のランザローテ、2013年のガンジス、2016年のワンダーコロアール。3着の該当馬は、2016年のタガノトネール

 プロキオンSが阪神で行われていた頃は、プロキオンSの連対馬が、ここでも活躍する図式でしたが、中京で行われるようになってからは、下位着順からの巻き返しが目立ちます。2016年のタガノトネールプロキオンS11着大敗から、巻き返しての3着でした。これは中京ダ1400mは、芝スタートで直線が長く、超オーバーペースが発生しやすいからでしょう。

 よって、下位着順でも積極的に狙えます。むしろ、厳しい流れを逃げ、先行して結果を出した馬のほうが、ここでドボンしています。2012年のプロキオンSを優勝したトシキャンディは、このレースで7着凡退。また、2014年のプロキオンSの3着馬ガンジスも、ここで1番人気に支持されましたが、4着に凡退しました。

 トシキャンディガンジスがなぜやらかしたのかというと、休養明けで消耗度の高いレースをしたためです。消耗度の高いレースで激走したことによって、このレースではニ走ボケを起こしたのです。中京で行われるプロキオンSはペースが厳しいがゆえに、そこで激走するとダメージが強く出ます。もともとダートグレードで何勝もしている超実績馬ならばともかく、プロキオンSが初重賞制覇だったり、それまでダートグレードを何戦かして勝てなかったような馬は、プロキオンSで無理した証拠。疑ってかかって正解のパターンが多いでしょう。

 次に有力なのは、近2走以内に中央のダ1400mのオープン勝ちの実績がある馬。中央のオープンは、地方で行われるG3と同等か、もしくはそれ以上にレベルの高い場合もあるので、能力面で見劣りません。過去10年のこのレースでの成績は、【3・1・1・0】と優秀なのです。1着の該当馬は、2010年セレスハント、2014年のエーシンビートロン、2016年のグレイスフルリープ。2着の該当馬は、2011年トーホウドルチェ。3着の該当馬は、2015年のレーザーバレット

 ちなみに、前走ダ1200mのオープンの勝ち馬だった2014年のタイセイファントムは、休養明けのぶんで距離が長くなったぶんもあるでしょうが、このレースで5着に敗れました。勝ったオープンがダ1200mだからと言って通用しないこともないでしょうが、折り合ってのレースがしやすいぶん、前走ダ1400m組やダ1400mの中央のオープン勝ち馬がより有利ではあるでしょう。

 最後にあまり荒れないこのレースの穴馬の傾向を挙げるとすれば、やっぱり地方馬の一発。このレースの過去10年で5番人気で連対したのは、前記したようにともに地方馬でした。また、連対した2頭には、ともに過去1年以内の交流重賞で4着以内の実績がありました。また、3着の地方馬も4頭中3頭がそれに該当。唯一、該当しなかったのは、2010年のマンオブパーサーですが、同馬はG1時代のダービーグランプリを制した馬でした。もともと中央の実績馬が、地方へ移籍し、相手弱化の短い距離を使われたことで、再び開花したパターンでした。


 まとめるとこうなります!

 ●本命候補
 ・前走のプロキオンSで3コーナー5番手以内の馬。
 (前走が休養明けで3着以内だった馬を除く)
 ・近2走以内に中央のダ1400mのオープンを勝っている馬。

 ●穴馬候補
 ・過去1年以内の交流重賞で4着以内の実績がある地方馬。

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