第77回
日本ダービー(30日、東京10R、GI、3歳オープン国際マル指、せん馬不可、定量、芝2400メートル、1着本賞金1億5000万円=出走17頭)1番人気に支持された
皐月賞馬には、スローの瞬発力勝負が災いとなった。
ヴィクトワールピサは7~8番手の内と絶好の位置でレースを進めたが、最後は上位2頭に切れ味で劣り3着。春2冠達成は成らなかった。
「向こう正面から3コーナーで、いくらか力んでしまった。それ以外はスムーズだったし、いいポジションで直線は進路も開いたけど…」。前回に続き
武豊騎手の代打を務めた
岩田康誠騎手は淡々と振り返る。上がり3ハロン33秒1の脚を使っても、上位2頭は32秒台。
角居勝彦調教師は「道中では我慢できていたけれど、もっと長い脚が使えれば…。瞬発力はあるんですけれど」と敗因を分析。小回りの中山でスパッと抜け出せる素晴らしい瞬発力はあるが、長い直線で1ハロン10秒~11秒台の末脚を持続することは困難だった。
それでも、実力は十分に示しての敗戦。「全部が噛み合わないと勝てないのがダービー」。昨年の
アンライバルド(12着)に続き1番人気の
皐月賞馬で敗れた岩田康は、頂点を取る難しさを改めて感じていた。