第29回
ローズS(18日、阪神11R、GII、3歳牝馬オープン国際、馬齢、芝・外1800メートル、1着本賞金5200万円、1~3着馬に
秋華賞(10月16日、京都、GI、芝2000メートル)の優先出走権=出走14頭)
池添謙一騎乗の1番人気
ホエールキャプチャがVを飾り、3冠最終戦の
秋華賞に向け、好スタートを決めた。2着
マイネイサベル、3着
キョウワジャンヌまで優先出走権が与えられ、
桜花賞馬
マルセリーナは6着、
オークス馬
エリンコートは10着に敗れた。
悲願のGI初制覇へ、これ以上ない形で発進した。
ホエールキャプチャが力強い伸び脚で、今年2月の
クイーンC以来、2度目の重賞勝ち。秋のヒロインの座を視界に捕らえた。
「厩舎サイドがしっかりと仕上げてくれました。元々、能力の高い馬。着差(クビ差)よりも強かったです」
池添謙一騎手が強い内容に胸を張った。スタートを決めると、道中は内々の2、3番手をキープ。折り合いをつけながら進み、あとはどこで仕掛けるかだけ。直線ではライバルの
桜花賞馬
マルセリーナ、
オークス馬
エリンコートらが伸びあぐねる中、余裕を持って最内から抜け出してきた。
「きょうはゲートの中で落ち着いていました。今まで普通にゲートを出た時は勝っているんです。けいこを積んで勝ちにきたレースでした」
秋初戦のトライアルとはいえ、落とせない一戦だった。意気込んで臨んだ
田中清隆調教師にとって、最高の滑り出しとなった。
阪神ジュベナイルフィリーズ、
桜花賞がともに2着で、
オークスが3着と、小差で涙をのんできた。「春は結果を出せずに悔しい思いをしました。本番でいい結果を残したい」と池添騎手が力をこめる。この後は、そのまま栗東トレセンに滞在しながら、ラスト1冠・
秋華賞での念願のビッグタイトル奪取を目指していく。(宇恵英志)