第49回
京成杯(18日、中山11R、GIII、3歳オープン国際、別定、芝・内2000メートル、1着本賞金4000万円=出走13頭)西からまた新たなクラシック候補生が誕生した。第49回
京成杯は
福永祐一騎乗で2番人気の
アーリーロブストが2番手から抜け出し、重賞初V(通算3勝目)を飾った。2分2秒7(良)。福永騎手は
フェアリーSに続き2週連続重賞勝ち。2着は1番人気の
ナカヤマフェスタ、3着は13番人気の
モエレビクトリーが逃げ粘り3連単は10万超の高配当となった。
新春の中山はユーイチの独壇場だ。
アーリーロブストを3連勝で重賞ウイナーに導いた
福永祐一騎手が、前週の
ジェルミナル(
フェアリーS)に続いて中山の重賞をゲット。春のクラシックへ向けて、有力馬がまた1頭名乗りを上げた。
好スタートを決めた
アーリーロブストは、ハナを主張した
モエレビクトリーを行かせて余裕タップリに2番手で追走。前半1000メートル通過が62秒と緩い流れにも折り合いを欠くことなく、4コーナーでは先頭を伺う手応え。温存していた力を直線でユーイチが最大限に引き出し、1番人気
ナカヤマフェスタの猛追をクビ差凌いだところがゴールだった。
「前走後は
京成杯と進言したので、どうしても結果を出さないといけないというプレッシャーはありました。重賞を勝っている馬が出てきたから、よほどうまくいかないと勝てないかなと思いましたが、うまくいきましたね」
スタートセンスは抜群。ハナに行かなくても折り合いがついて競馬ができる。ロブストの特徴を知り尽くしたユーイチは、この馬に最も合う舞台として中山で行われる
京成杯出走をプッシュした。2週連続の重賞Vには「いい馬がスタンバイしてくれていたし、いい競馬ができています」と最高のリズムで09年のスタートを切ったことに喜びを隠さない。
管理する
本田優調教師は、開業3年目にして平地重賞(障害は08年J・GIII
小倉サマーJ=
バトルブレーヴでV)初制覇。「自分も馬に乗っていたから、重賞という意識はなく普通のレースを勝った感じ。この勝利でローテーションも楽になったね」と本田師。ジョッキー時代に重賞27勝と勝ち慣れているだけに余裕すら感じられる。
今後はトライアルを使って本番の
皐月賞へ向かう予定。関西の新たなクラシック候補生が、
皐月賞と同じ舞台で誕生した。(高尾幸司)