【ユニコーンS2024】勝ち馬予想の金言録「ユニコーンステークスはダート血統の2勝馬から」2024年4月23日(火) 15:00
「八つ墓村みたいですね(笑)」
浮かび上がった私に、近くで“グリグリダンス”をしていた人が言った。グリグリダンスはハマグリを採る時一般的に使われる、両足を砂の中に埋めていく仕草で、私と悪友のI田氏はこれを勝手にそう呼んでいる(笑)。
そうなのだ。今年もついに待ち望んだ時期がやってきたのだ。ハマグリ採集の時期の到来だ。
ところでなぜ私が八つ墓村かと言えば、それは私がグリグリせず、海を垂直に潜って当てずっぽうに指で堀りハマグリを採集するからだ。潜っている最中、海面には足の先しか出ていないので、これを見た初老の男性にはあの有名な「八つ墓村」の、湖から死体の足が突き出ているシーンがオーバラップしたのだろう(笑)。
「みんなグリグリやってますよ……」
「“ツイスト”(1960年代に流行したダンス)はきっと、ハマグリを採っていた太古の記憶が蘇ったんですね……」
「早く行かないと、みんな獲られちゃいますよ…」
普段無表情のI田氏も半年ぶりの海にワクワクしていると見え、浜に向かう間、口は常より滑らかだ(笑)。
シーズン最初の漁は大漁。採った貝を実家に持って行ったら、母親は喜ぶと思いきやいきなり頭ごなしに怒られた。
「あんた! 貝なんか採ってる暇があったら、病院に行きなさい! 血圧の薬、飲んでるの!?」
ひとしきり無益な問答を繰り返した後、以下のことが決まった(笑)。
1)1週間以内に私が病院に行くこと、2)海に行く時は友人と一緒でなくてはならないこと。
1はともかくとして2はいただけない(笑)。幼稚園児や中学生ならともかく、良い年をしたオヤジが遊びに行くのに“友人と一緒でなくてはならない”などと言われたところで、本人が行くと決めたら、一人でも行ってしまうのが自然の流れで、まぁ、これはいずれ破られるためだけに存在する約束だなぁ……と思いつつも、母の心配に一応の感謝を示すべく、その場はこれを了承した私であった。
さて、「2人」でなければ行かれなくなったのは私の海だが、「2」という数字が実は大きな意味を持つのは競馬。とりわけ今週土曜、東京競馬場のメイン競走、ユニコーンSは「2」が特別な意味を持つ。今週の金言を紹介するとしよう。
曰く「ユニコーンステークスはダート血統の2勝馬から」。
ユニコーンSの歴代の勝ち馬、および好走馬を見てみると、ダート血統の馬が多いのは勿論、好走馬の多くがレース当日時点で2勝、または3勝していたことが分かる。1勝馬でも出走でき、好走例もあるものの、中心は2勝馬。それがこのレースの勝ち馬予想の大きな一つのポイントだ。
エイカイソウルは2勝馬。父ホッコータルマエは筋金入りのダート馬で、何が来てもおかしくない混戦模様のここは、少ない出走回数で2勝している同馬に期待がふくらむ。
約束の1つ目の病院には明日行く予定で、さらにその翌々日にはI田氏と海へ行く約束がある。今のところ2つの約束は破られていない(笑)。
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