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今年はGIに昇格したホープフルSが28日に行われるため、“大トリ”の座は奪われてしまった。しかし注目度は昨年までと変わらないどころか、それ以上かも。3歳だった一昨年から人気&実力の両面で競馬シーンを牽引してきた、キタサンブラックの引退レースとなるからだ。
揺るがぬ国民的ヒーローとなってからは、「キタサンブラックが出るレースは現場での売り上げが伸びる傾向にあり、そういう売れ方をするレースは、こちらの想定よりも売り上げが多いんですよ」。そう語るのはJRAお客様部事業統括室の渡辺丈和専門役だ。
ジャパンCホースとなりさらに箔をつけた昨年の有馬記念も、売り上げは前年比107・9%の449億257万2000円と大幅にアップ。今年は大阪杯、春秋の天皇賞とGI制覇を3つ上積みして、おまけに「お別れセレモニー」も最終レース後に控えているのだから、大幅な入場人員アップが望め、売れ行きも伸びるだろう。過去(3)(2)着に敗れているだけに北島三郎オーナー、武豊騎手にとってはまさに悲願。そんなストーリーも後押しする。
あとにホープフルSが控えていても、左右されないのが国民的行事たる有馬記念だ。「ホープフルSのための“買い控え”とか、給料日前の24日ということが売り上げに響くのでは…という声もありますが、それらの要因はあまり考えていません。28日と、23日と24日のファンの財布は別だと思っています。あえていえば昨年が売れすぎだったのではという見立てがあるのと、ファン投票上位馬があまり出走してこないことでしょうか」と渡辺専門役。
今年の中央競馬は秋のGI当日に大雨や台風にたたられたものの、12月10日現在で前年比102・6%と堅調な売り上げを示している。その原動力となったキタサンブラックは“今年の漢字”に「北」が選ばれた理由のひとつにもあげられており、競馬の域を越え、今年の世相を象徴する存在だ。ラストランは今年の競馬シーンを象徴するレースとなるだろう。(夕刊フジ)
★有馬記念の特別登録馬(想定騎手入り)はこちら 調教タイムも掲載
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