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大阪サンスポの渡部陽之助記者(35)が桜花賞の勝ち馬を見つけ出す『東西若手記者走る』。枠順が発表された4日目は、末脚の爆発力が侮れないアドマイヤビジンに密着した。前走の内回りから直線が長い外回りコースに替わり、一発候補に浮上だ。
水曜夜は、VTRで各馬の調教をチェック。並行して、穴が開くほど馬柱を見つめながら結論に向け、頭を整理した。気になる馬が浮かび上がってきた。アドマイヤビジンだ。
重賞は2戦してファンタジーS(15番人気)3着、フィリーズレビュー(7番人気)4着。ともに力強い末脚で人気以上に好走した。大一番で激走があるかも…。調教スタンド2階で梅田智調教師を直撃した。
「前走(フィリーズレビュー4着)は内容を考えれば強かった。内回りで大外((16)番)は厳しかったが、今回は外回り。直線が長いし、条件はいい。マイルも問題ない」。歯切れのいいコメントが返ってきた。
確かに、レースVTRで何度も見たが、前走は決して力負けではない。終始外を回らされ、4コーナーで外に振られる不利もありながら、好位インから抜け出したベルカントとは0秒2差。あの最後の伸びを見る限り、外回りのマイルなら存分に力を発揮できそうだ。
状態はどうか。トレーナーが厩舎に戻る際に“併走”しながら、その点も確認した。「今、絶好調だね。強いのがいるけど、正直、かなり楽しみ」と不敵な笑み。繊細な3歳牝馬だけに、1週前にビシッとやって、レース当週は馬なりの調整。3日の坂路で自己ベストの4ハロン51秒5をマークしている。印を入れて損はないだろう。
午後2時に発表された枠順は〔7〕枠(13)番。出馬投票所前に姿を見せた指揮官は「後ろからいく馬だし、いいかなと思う」と決戦に向け、静かに闘志を燃やしていた。「自分の競馬ができれば伸びてくるからね。桜の季節に美人が満開になってくれないかなぁ」。一発があるなら、この馬か…。 (渡部陽之助)
★桜花賞の枠順はこちら
渡部 陽之助(わたなべ・ようのすけ) 兵庫県出身の35歳。大阪サンスポ運動部で相撲、ラグビー担当などを経て、2009年からレース部。中央競馬→週刊Gallop→13年夏から再び中央競馬担当。予想は取材の感触を重視するスタイル。
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