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スタンド改修工事のため閉鎖中のロンシャン競馬場で14日、建築の礎を築く着工式が行われた。凱旋門賞の舞台として知られるロンシャンは、正門玄関に飾られていたグラディアトゥール像の移行、スタンドの解体作業も終了。保存される旧スタンドを残して現在はそのほとんどが更地になり、2017年夏頃の完成に向け、本格的な工事開始が迫ってきた。
セレモニーに出席したフランスギャロのロートシルト会長は、工事計画がこれまで順調に移行していることをアピール。2006年凱旋門賞をレイルリンクで勝ったパスキエ騎手も姿を見せ、「ロンシャンは世界で最も美しいコース。新スタンドのもと、再びレースに騎乗できる日が待ち遠しい」と話した。
建設を手がけるのはフランス最大手の建設会社ブイッグ社で、現場には200~500人の職人が携わり、フランス競馬界の新たなショーウインドーが形作られていく。
新ロンシャンのデザインを担当したフランス人建築家のドミニク・ペロー氏(62)は日本でも新潟県十日町市の能舞台「バタフライ・パビリオン」、大阪市北区の「大阪富国生命ビル」を設計した実績を持ち、昨秋には顕著な業績をあげた芸術家に贈られる高松宮殿下記念世界文化賞を受賞している。
斬新で想像力に満ちた建築物を周囲の景観や歴史的背景を損なわずに溶け込ませることを第一義とし、ブローニュの森と調和した新世紀のロンシャンの誕生が待たれる。 (在仏競馬記者)
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