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【有馬記念】なぎさ記者が手塚貴久調教師を直撃!ウインマリリン&ソールオリエンスで初GP制覇へ

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【有馬記念】なぎさ記者が手塚貴久調教師を直撃!ウインマリリン&ソールオリエンスで初GP制覇へ

年末の大一番、有馬記念(12月24日、中山、GⅠ、芝2500メートル)が4日後に迫った。今年の皐月賞ソールオリエンス(牡3歳)、昨年の香港ヴァーズを制したウインマリリン(牝6歳)と、GⅠホース2頭を送り出す手塚貴久調教師(59)=美浦=に、三浦凪沙(なぎさ)記者(26)がアタック。直球勝負にときに変化球も織り交ぜながら、敏腕トレーナーの本音を聞き出した。



なぎさ 有馬記念は2年ぶり4度目の挑戦で、なんと今年は2頭出し。先生にとって有馬記念とはどんなレースですか?

手塚 師走の大一番、お祭りだよね。ダービーとはまた違った意味で、JRA最高峰のレース。その年に頑張った馬が評価されて出られると思うので、そういう意味では厩舎から2頭も出られるのはうれしいです。


なぎさ ファン投票はソールが5位、マリリンが36位でした。

手塚 (ソールは)上に4頭いるけどね。本当はもっと人気がある馬だと思っているので、一年を通してもう少し彼を盛り上げられていたら、もっと上だったのかもと思うと彼には申し訳ない気持ちです。マリリンは、コアなファンの方が多いですよね。

なぎさ まずはソールから。前走(菊花賞3着)を振り返っていただけますか。

手塚 距離はもたないことはなかったと思うけど、いつもより直線の伸びがなかったですね。外枠で外を回ることになり、結果的には少し長かったのかも。(横山武)ジョッキーは、そのときのベストを尽くしてくれたと思います。中山の2500メートルという舞台設定は、前走よりいいですね。

なぎさ 前走後の過程を教えてください。

手塚 有馬記念に使うことが割と早く決まったので、リフレッシュしたらすぐ乗り込み始めました。帰厩時は割とレースの余韻が残っている感じで、ピリッとしていましたね。1回、軽く追い切りをしたらガス抜きされて元に戻り、いつも通りのいい感じです。

なぎさ 1週前追い切りはソールとマリリンの豪華な併せ馬でしたね。

手塚 大一番なので、最大限に力を発揮できるよう、かなりハードに攻めました。2頭ともよく耐えてくれたと思います。ソールは春よりいい感じにパワーアップして、申し分なくきています。マリリンも前回と同じくらいで出られると思います。


なぎさ ソールは、勝てばJRA賞最優秀3歳牡馬の座が見えてくるのでは?

手塚 あまり気にしていませんでした。何かの賞のためにというのは全くなく、そのときそのときで馬がしっかり走って、いい成績を挙げてくれることが大事なので。

なぎさ 2頭とも新しい鞍上を迎えての大一番ですね。

手塚 川田騎手は日本のナンバーワンジョッキーですし、いろいろ考えて彼(ソール)の新味を出してくれると思います。モリス騎手は何度もビデオを見て研究してくれているみたい。乗り難しい馬ではないので、大丈夫だと思います。

なぎさ マリリンは今回が引退レースですね。

手塚 肘腫(ちゅうしゅ)などいろいろな持病がありながらも6歳まで長く走ってくれて、大きいレースをたくさん勝ってくれました。感謝の念に堪えませんね。

なぎさ マリリンのことは普段から溺愛している感じがします(笑)。

手塚 そうだね、マリリンは溺愛しています(笑)。6歳いっぱいまで走ってくれる牝馬はなかなかいないですし、なおかつ一線級で走ってくれて、性格はかわいいまま。いいですよね。


なぎさ 前走(米GⅠBCフィリー&メアターフ4着)も、見せ場のあるレースでした。

手塚 強い相手に惜しい4着で、持てる力は出せたと思います。海外の水が合うのか、人気以上に頑張ってくれる印象があります。いろんなところに連れて行ってもらって感謝です。

なぎさ マリリンの肘腫は、ファンも心配していました。

手塚 去年の秋くらいからすっかり良くなりました。装蹄師さんの力が大きかったです。もちろん今もいろいろ工夫してもらっていますが、何も気になりません。

なぎさ レース後は母親という次の大きな役目も待っています。

手塚 あれだけの成績を収めた子ですし、牝馬にしてはしっかりした体なので、いい子を出してくれると思います。 なぎさ 最後に意気込みをお願いします。

手塚 2頭ともいいパフォーマンスをしてくれるように、自然体で臨みたいです。レースで(応援の)声が出るような内容だったらいいですね。さらに(声が)枯れるくらいの内容だったら最高ですね(笑)。

※肘腫…動物の脚の関節にある滑液嚢(かつえきのう)が刺激を受けることによって炎症を起こし、水がたまって腫れてしまう病気。症状が進行すると痛みを伴う。大型犬によくみられる。


ウインマリリンを担当する藤井省二助手「ミモザ賞のときから担当していて、こんなに長くやらせてもらえるとは思っていませんでした。昨年のエリザベス女王杯で引退だと思っていましたが、1年も延びてくれてよかったです。肘腫がなければ…と思うこともありましたが、それを乗り越えたからGⅠを勝てたのかもしれませんね。厩舎も僕自身も海外のGⅠを勝ったのは初めてだったので、ありがたいです。いなくなってからじゃないと分からないかもしれませんが、カウントダウンが始まっているので、一日一日を楽しみたいです。メンバーは強いですが、頑張ってほしいです」

■手塚 貴久(てづか・たかひさ) 1964(昭和39)年9月20日生まれ。59歳。栃木県出身。父・佳彦氏が足利競馬場の調教師という縁もあって競馬の世界へ。美浦・佐藤全弘厩舎などで調教助手を務め、98年に調教師免許を取得、99年3月に美浦で開業。同年フェアリーS(ベルグチケット)で重賞初勝利。2011年朝日杯FSアルフレード)でGⅠ初制覇。JRA通算6646戦652勝、同重賞はGⅠ9勝を含む37勝(19日現在)。

■三浦 凪沙(みうら・なぎさ) 1997(平成9)年9月30日生まれ。26歳。横浜市出身。父は横浜DeNAベイスターズの監督を務める大輔氏。父の所有するリーゼントブルースのデビュー戦を観戦したことがきっかけで競馬にはまる。2019年夏から競馬の取材を開始。有馬記念は2年連続で3連単を的中している得意レース。趣味はお菓子作り。




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